中国広東省、6/9の新型コロナ市中感染6人…すべて広州市内=マカオでも警戒強化

 このところ中国の南方にあり、香港やマカオと接する広東省において新型コロナウイルス感染症の再流行が続いており、省都の広州市をはじめ、省内各地で防疫措置の強化が進んでいる。

 広東省衛生健康委員会が6月10日朝に発表した内容によれば、9日の省内における新型コロナの市中感染確認数は6人で、すべて広州市内で確認されたものという。この日の輸入例は15人(感染確認3人、無症状12人)。広東省の累計感染確認報告例は2582人、依然170人が医師による治療を受けている状況とのこと。

 マカオとの往来も多い広州市や仏山市で再流行が続いていることを受け、近日マカオ政府は矢継ぎ早に水際措置の強化を進めており、広州・仏山両市への不要不急の渡航の一時見合わせるよう呼びかけも行われている。直近14日以内に広州・仏山両市に滞在歴がある全員を対象としたPCR検査の実施(結果はこれまでのところ全員陰性)や、マカオ入境時に14日間の隔離検疫の対象となる中リスク地域の指定が相次いで拡大されているほか、8日午前10時からは、広東省とマカオの間を往来するすべての人に対し、48時間以内の新型コロナPCR検査陰性証明の提示を必要とする措置が講じられている。

 このほか、マカオ政府新型コロナウイルス感染症対策センターの発表によれば、9日に広東省衛生当局からマカオ政府衛生局に対し、広州における感染確認例の密接接触者と同じ列車の車両に乗り合わせた人がマカオ入りしているとの追跡結果を知らせる通報があったとのこと。マカオ政府衛生局の調査で、マカオ居民の一家3人だったことが判明し、隔離検疫措置を講じたという。マカオ政府新型コロナウイルス感染症対策センターでは、3人のPCR検査結果はいずれも陰性だった、マカオにもたらす感染リスクは大きくないとの見方を示している。3人は6月4日に鉄道を利用しており、7日に横琴イミグレーション経由でマカオに戻り、以降は自宅または仕事場におり、それ以外の外出はしていないとのこと。

広州と広東省内外を結ぶ高速鉄道と地下鉄が乗り入れる巨大ターミナル「広州南駅」(資料)—本紙撮影

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