中国広東省、新型コロナ市中感染確認12日連続ゼロ…広州では映画館など再開、正常化進む=7/3

 中国の南方にあり、香港やマカオと接する広東省、中でも広州市と仏山市において5月下旬から新型コロナウイルス感染症の再流行が続く中、省内各地で厳格な防疫措置が講じられてきた。

 広東省衛生健康委員会が7月4日朝に発表した内容によれば、3日全日の省内における新型コロナの市中感染確認数は無症状感染者も含めてゼロだったとのこと。同省内では12日連続で市中感染確認ゼロとなった。

 この日の省内における輸入例は感染確認が2市(広州、珠海)で2人、無症状感染が4市(広州、仏山、中山、肇慶)で7人。

 広東省の7月3日24時時点までの累計感染確認報告例は2751人(輸入例1185人)で、124人が医師による治療を受けている状況という。

 広東省における再流行は終息の兆しを示しており、近日は散発的な感染確認例の出現もない状況。リバウンドに対する警戒は続くものの、各地の状況に応じて各種防疫措置の調整(緩和)が進んでいる。

 広州では状況の緩和を受け、市外または省外への団体旅行が段階的に再開される。また、市内の文化・観光スポット(映画館、劇場、カラオケ店、インターネットカフェなどの密閉場所含む)、観光地の室内エリアについても、収容可能人数の75%までを上限に順次再開。市内のバス、地下鉄の利用にあたって健康コードの提示は不要となり、検温のみになるという。徐々に正常化が進む様子が伺える。

 マカオと広東省の間は人の往来も多いことから、マカオ政府は矢継ぎ早に水際措置の強化と域内における防疫措置の調整などの対策を講じてきた。マカオでも広州及び仏山における状況の変化に応じ、近日はマカオ入境時に14日間の隔離検疫が必要となる中リスク地域指定の見直し(指定解除)が続く。7月3日午後6時時点では、広州、深セン、東莞各市のごく一部が中リスク地域指定されているのみとなった。

 深セン市と陸で接する香港では、5月下旬に流行第4波が終息。以降、市中における伝播は出現していないが、2日に隔離検疫用ホテルの清掃スタッフ1人の感染確認(L452R変異株)があり、香港衛生当局は暫定的に感染経路不明の市中感染例とされている。

中国広東省広州市内にある高層ビル(資料)—本紙撮影

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