マカオで6日ぶり新型コロナ輸入性感染確認例…患者は留学先の英国から戻った女子学生=累計55人目

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行が世界各地へ拡大し、終息の兆しが見えない中、国際観光都市マカオでも状況の変化に応じた各種防疫対策が講じられている。

 マカオ政府新型コロナウイルス感染症対策センターは7月3日深夜、同日新型コロナの新規感染確認が1例あったと発表。

 今回新たに感染確認された患者は留学先の英国から戻ったマカオ居民の女子学生(22)。患者はマカオへ渡航するため7月1日に英国で新型コロナPCR検査を受け、結果は陰性。2日に空路英国を出発し、3日にシンガポールでスクート航空TR904便(座席番号:26D)に乗り換え、同日マカオ国際空港に到着。マカオ入境後に受検したPCR検査で陽性となり、感染確認に至ったもの。患者はマカオ衛生当局の調査に対し、新型コロナ感染歴、ワクチン接種歴のいずれもないと報告したとのこと。

 また、同日、留学先のスイスから戻ったマカオ居民の男性(24)についても入境後に受検したPCR検査で陽性反応が出たという。患者はマカオへ渡航するため7月1日にスイスで新型コロナPCR検査を受け、結果は陰性。2日に空路スイスを出発し、3日にシンガポールで先の英国から戻った女子学生と同じスクート航空TR904便(座席番号:8D)に乗り換え、同日マカオ国際空港に到着。ただし、この男性については、今年1月に感染歴があったことから、再陽性事案と判断された。

 2人はすでにコロアン島にある公共衛生臨床センターに搬送され、コロアン島にある新型コロナ指定医療機関の公共衛生臨床センターで治療が進められているとした。いずれも容体は安定しているという。

 マカオにおける新型コロナの新規感染確認は6月27日以来のこと。累計では55人目。内訳は域外からの輸入性が53人、輸入関連性事案が2人。ただし、市中感染例は460日以上にわたってゼロを維持しており、封じ込めに成功している状況。院内感染、死亡例についてもゼロ。最近では、台湾における流行状況の悪化や中国広東省における再流行を受け、水際措置の強化、域内における防疫措置の引き締めが図られるなど、警戒が高まっている状況。

 学校の夏休みシーズンに入ることから、今後留学先からマカオに戻る学生らが増えるものと予想される。昨年も夏休みシーズンに輸入性感染確認例が多く出現した。

マカオ国際空港(資料)=マカオ・タイパ島―本紙撮影

マカオ国際空港(資料)=マカオ・タイパ島―本紙撮影

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