香港、新型コロナ市中感染確認2日連続ゼロ…輸入性は英国からの入境者3人、全員L452R変異株感染=7/4

 人口約750万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いていたが、5月にかけてようやく状況が落ち着き、政府が5月29日に終息との見方を示した。

 6月以降は、上旬に1家族の女性3人の市中感染例、24日と27日にかけて空港での業務に従事する男性1人とその密接接触者の1人の輸入関連性感染確認例(当初市中感染例とされたが輸入例との関連性確認後に変更)があり、7月2日には検疫用ホテルの清掃作業員が変異株に感染したことが判明し、暫定的に市中感染例(感染経路不明)とされ、25日ぶりに市中感染確認ゼロが途切れた。

 香港政府の発表によれば、7月4日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数は3人で、いずれも輸入性(海外からの入境者)の事案だったとのこと。市中感染は2日連続ゼロに。

 輸入性の患者3人は6月28日と30日に英国から入境した15〜20歳の男性で、検疫期間中に受検した検査で発見に至ったもの。全員がL452R変異株ウイルス感染という。

 香港における過去14日間(6月20日〜7月3日)累計の新規感染確認は54人で、内訳は輸入性が51人、輸入関連性が2人、市中感染(感染経路不明)が1人。ここまでの累計感染確認数は1万1943人(擬似事案1人含む)。

 このほか、香港衛生当局が7月2日に感染確認された清掃作業員が勤務する検疫用ホテル(油麻地紅茶館酒店)で調査を行ったところ、検疫期間中に感染確認されたインドネシアからの入境者の滞在していた部屋(この清掃作業員も業者による消毒後に入室していた)のバスルーム内にある洗面器の上で採取した2つの環境サンプルから陽性反応が出たことも発表された。感染経路を特定するきっかけになる可能性がある。

 香港の7月3日午後8時時点のワクチン接種率は34.4%(1回目の接種完了)、23.0%(2回目の接種完了)となっている。累計接種回数は390万8607回、1日あたり接種回数は6万1540回(7日移動平均値5万6771回)。

 6月21日に香港における市中感染確認ゼロ14日間を達成したことを受け、すでに450日以上にわたって市中感染ゼロが続くマカオとの往来制限緩和に関する協議が両政府間で正式にスタートした。現時点で具体的なスケジュール及び詳細条件は未発表ではあるものの、香港の感染経路不明の市中感染ゼロが14日にわたって維持できれば条件付きで隔離検疫なしでの両地の往来が実現する見通し。

香港の町並み(資料)—本紙撮影

香港の町並み(資料)—本紙撮影

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