香港、約50日ぶり新型コロナ市中感染確認例出現…患者は空港貨物関連従事者の男性、感染経路不明=10/8

 人口約740万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いていたが、5月にかけてようやく状況が落ち着き、5月末に終息した。

 6月以降は、上旬に1家族の女性3人の市中感染例、24日と27日にかけて空港での業務に従事する男性1人とその密接接触者の1人、7月2日に検疫用ホテルの清掃作業員の女性1人、11日に空港での業務に従事する男性1人の輸入関連性感染確認例(いずれも当初市中感染例からの変更)、8月5日には建設作業員(感染経路不明、これまで感染確認に至らなかった無症状感染者の再陽性事例)、8月17日に空港ラウンジ職員(感染経路不明、L452R変異株)の市中感染確認があったが、目立ったリバウンドはなく、落ち着いた状況が続いていた。

 香港政府の発表によれば、10月8日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数は2人で、内訳は市中事案が1人、輸入性(海外からの入境者)事案が1人だったとのこと。市中感染確認例の出現は実に約50日ぶりとなる。

 市中感染確認された患者は48歳の男性で、香港国際空港の貨物ステーションで貨物の積み下ろしや検査業務に従事し、貨物便の機内へ入り、運航クルーと同じ空間に身を置くことはあったが、直接的な接触はなかったという。空港従事者を対象とした定期ウイルス検査で陽性反応が出たことで感染確認に至ったもの。当初は無症状だったが、入院後に咽頭痛の症状が現れ、ウイルス量が上昇し始めたとのこと。患者は6月と7月に中国科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)製の新型コロナワクチン「CoronaVac」を2回接種済みだった。患者が食事及び休憩のため立ち寄った休憩室に居合わせた約90人が隔離検疫施設へ移送されたほか、患者の住居のあるマンションが局地ロックダウンされ、住民が強制ウイルス検査の対象とされた。これまでに新たな感染確認例は出ていないという。

 輸入性の患者は英国から香港へ到着。4月と5月に香港で独ビオンテック製の新型コロナワクチン(日本でファイザーと呼ばれているもの)を2回接種済みだったとのこと。

 香港における過去14日間(9月24日〜10月7日)累計の新規感染確認は82人で、すべて輸入性事案。ここまでの累計感染確認数は1万2254人(擬似事案1人含む)。

 香港の10月7日午後8時時点のワクチン接種率は67.2%(1回目の接種完了)、63.2%(2回目の接種完了)となっている。累計接種回数は878万5970回、1日あたり接種回数は1万3916回(7日移動平均値1万5603回)。香港ではワクチンが充足している状況で、政府は9月末までに免疫の壁を構築するのに必要とする目標の接種率7割(1回目接種完了)を突破できるとする見通し示していたが、9月以降は接種回数が落ち込む日もあり、ここまで未達成が続いている。香港では約50日にわたって市中感染確認ゼロが続き、安心感が広がっていたことも接種率が伸び悩む要因とみられる。

 香港衛生当局では、近日の輸入性感染確認例のうち、ワクチン接種を完了している患者も少なくないとし、不要不急の外遊(特に高リスク地域)及び外地における不必要な大型集会やイベントへの参加を控えるとともに、外地滞在中はマスクの着用し続け、個人・環境衛生管理に努めるよう呼びかけている。

香港国際空港(資料)-本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ司法警察局は6月13日、マカオで4人の被害が確認された特殊詐欺(電話詐欺)事案に絡み、香港…
  2.  マカオ治安警察局は6月13日、公共エリアにおける賭博行為でローカルの男女5人(57〜70歳)を検…
  3.  マカオ政府海事・水務局(DSAMA)は6月13日、同局が管轄するギア灯台(東望洋燈塔)について、…
  4.  英「タイムズ・ハイアー・エデュケーション(THE)」は6月12日、2024年度のTHE世界大学影…
  5.  マカオ司法警察局は6月12日、同日カジノ施設などが集積する繁華街のひとつ、マカオ半島新口岸地区に…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  4.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…
  5.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…

注目記事

  1.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  4.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  5.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年6月号
(vol.132)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun