中国本土、新型コロナ新規市中感染確認は60人…内モンゴル自治区と浙江省が主=12/8

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功したが、以降も散発的な市中感染確認例が度々出現している状況。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が12月9日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月8日の中国本土における新規市中感染確認は60人(前日から16人増)だったとのこと。内訳は内モンゴル自治区42人(フルンボイル市)、浙江省12人(紹興市9人、寧波市3人)、黒竜江省4人(ハルビン市)、江蘇省1人(南京市)、雲南省1人(徳宏タイ族チンポー族自治州)。中国本土で市中感染確認例が出現するのは54日連続。市中の無症状感染例についても9日連続で出現し、浙江省12人(紹興市8人、寧波市3人、杭州市1人)、広西チワン族自治区1人(崇左市)の計13人だった。

 12月8日24時時点の中国全土で治療中を受けている感染確認者数は1190人(うち輸入性が461人)で、重症者は24人(輸入性2人)。無症状の患者484人(輸入性406人)が医学観察下にあるとのこと。このところ10月中旬以来の再流行は落ち着いてきたが、11月下旬以降の内モンゴル自治区及び黒竜江省、浙江省における感染確認例の急増により、再び感染確認者数に占める市中感染患者が過半数となっている。

 目下の内モンゴル自治区フルンボイル市の再流行はデルタ変異株によるもので、11月27日に最初の確認例が出現して以来、依然として連日多くの感染確認が相次ぐ状況。フルンボイル市から黒竜江省ハルビン市へ戻った患者をきっかけに、同市でも感染が広がっている。また、近日では浙江省など華東エリアでも市中感染が連日確認されている。江蘇省南京市で新たに出現した事案については、省外で感染確認された患者の密接接触者で、隔離検疫期間中11回の検査はすべて陰性だったが、その後の自宅健康管理期間中2回目の検査で陽性となり、感染確認に至ったという。

 中国当局は域内における拡散防止と同時に、域外からの流入と院内感染を防止するための徹底した措置を講じるなどして「清零(ゼロ化)」を目指す徹底的な対処を進めてきた。具体的には、局地ロックダウン、全民PCR検査によるスクリーニング、区域を跨ぐ移動の制限、飲食店等の特定業種に対する営業制限等の措置が挙げられる。しかしながら、10月中旬以降、中国本土の多くの地域で感染力の強いデルタ株の市中感染例が散発している状況。近日出現した内モンゴル自治区フルンボイル市、また各地の複数の大都市でも散発的な感染例の出現が相次ぐ中、今後の行方が気がかりだ。

 このほか、マカオ特別行政区では12月8日まで60日連続市中感染確認例ゼロ、香港特別行政区でも同61日連続ゼロを維持した。具体的なスケジュールや条件等は未公表だが、中国本土、香港、マカオの三地間で隔離検疫免除の相互往来を再開する準備が進められているとされる。

マカオとの陸路の玄関口のとなる広東省珠海市の拱北出入境ゲート(資料)—本紙撮影

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