香港でオミクロン変異株クラスター出現…マカオ・中国本土との隔離検疫免除の相互往来実現遠のく

 新型コロナウイルス感染症の世界的流行が続く中、香港・マカオ・中国本土でも外地からの流入防止を主目的とした厳格な水際措置が講じられている。

 マカオと中国本土との間では、2020年第3四半期以降に両地間の往来制限の緩和が進み、所定の期間内の新型コロナPCR検査陰性証明の提示などの条件をクリアすることで、隔離検疫免除での相互往来が可能となった。

 香港では、2021年4月に中国本土とマカオから一定の条件を満た香港居民の入境者向けに「回港易(Return2hk)」、同年9月には同じく非香港居民向けに「来港易(Come2hk)」という隔離検疫免除スキームが導入された。

 目下、中国本土とマカオでは、香港から入境する場合に隔離検疫が免除となるスキームないため、香港への一方通行にとどまり、本格的な往来の再開とはいえない状況となっている。

 香港政府は、かねてより中国本土、マカオとの早期の往来正常化(隔離検疫免除の相互往来)実現を目指す姿勢を示してきた。水際及び域内における防疫措置の引き締めを図り、80日以上にわたって市中感染確認例ゼロを維持する中、昨年12月下旬にかけて関係各所との協議、通関にかかるハード・ソフトの準備が順調に進んでいる様子も伺えたが、年末年始にかけて市中のレストランでオミクロン変異株のクラスターが発生したことで状況が一変。秒読みとみられていた往来正常化が先送りとなりそうだ。

 香港特別行政区の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は1月4日午前、行政会議前の記者会見に臨んだ際、オミクロン変異株の市中感染確認例が香港で出現したことを受け、中国本土との往来正常化に向けた協議に一定程度の影響が生じ、実現までもうしばらく時間がかかるとの見方を示した。目下、香港政府はクラスターの拡大防止のため数々の施策を講じており、これが奏功するか否かで今後のスケジュールも大きく変わるだろう。

 なお、マカオ政府は、香港と中国本土との間で隔離検疫免除の相互往来が再開すれば、マカオと香港の間についても歩調を合わせることになるとしている。

 中国本土で大型連休となる春節(旧正月)ホリデーが2月上旬に迫っており、まずはこのタイミングまでの往来正常化が実現できるかどうかに注目が集まっている。

記者会見に臨む香港特別行政区の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官=2022年1月4日(写真:news.gov.hk)

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