香港、新型コロナ新規市中感染確認111人…マンモス団地クラスター感染者数は累計396人に=1/28

 人口約740万人の香港では、昨年(2021年)12月末から新型コロナウイルス感染症の流行「第5波」が始まったとされる。

 第5波のきっかけとして、隔離施設での検疫が免除されていたキャセイパシフィック航空のクルーが検疫規則に違反して外食に出かけた「望月樓」レストランに居合わせた人たち(オミクロン変異株)、市中に戻った後に隔離検疫ホテル滞在中の交差感染が発覚した女性(オミクロン変異株)、複数店舗で販売されていたオランダから輸入のハムスター(デルタ変異株)の3つが認知されており、これらが入り混じって複雑化の様相を呈している。

 また、近日は新界南西部の葵涌地区にあるマンモス団地「葵涌邨」(全16棟、約3万人居住)の住民及び訪問者等の間で陽性者の出現が相次ぎ、大規模なクラスターへと発展した。

 香港衛生当局の発表によれば、1月28日午前0時時点集計の単日の新規感染確認は115人で、内訳は市中が111人(感染経路不明6人)、輸入性(海外からの入境者)が4人。このほか、初歩陽性者が80人超いるとのこと。

 「葵涌邨」に絡む感染確認及び初歩陽性者の累計は28日午後2時までに396人となった。葵涌邨内で最初に陽性者が出現した棟が「逸葵樓」で、感染確認及び初歩陽性者数は全16棟の中で最多の263人。このほか、映葵樓が87人、夏葵樓が15人、雅葵樓が10人など。逸葵樓、映葵樓、夏葵樓の3棟については5日間の局地ロックダウン措置が講じられたが、すでに新規陽性者の出現ペースが顕著な下落となったことを受けて、逸葵樓が28日朝にロックダウン解除となり、残る2棟でも最新の検査状況で異変がなければ当初予定通り29日朝に解除される見通し。

 香港衛生当局では、現在の感染経路不明事案が30〜40人に上り、市中にかなり多くの見えない伝播チェーンが存在することを証明しているとし、仮にスーパースプレッダーが特定の環境で出現した場合には幾何学的な感染者数の増につながるが、これまでのところそのような事態は発生しておらず(葵涌邨を除いて小規模なクラスターあるいは単発的なものにとどまる)、安定した状況であるとの見方を示した。

 目下、香港では市中で出現した陽性者及び初歩陽性者の住居のあるマンション同棟住民や立ち寄り先に居合わせた人が次々と強制検疫(検疫センターでの隔離検疫)や強制ウイルス検査の対象となっており、域内におけるソーシャルディスタンス措置、水際措置の引き締めなどの策も講じられている。

 このほか、香港の1月27日午後8時時点のワクチン接種率は78.8%(1回目の接種完了)、71.0%(2回目の接種完了)となっている(※1月21日から新たに接種対象となった5〜11歳は含まず)。接種率は昨年後半にかけて伸び悩んでいたが、市中感染確認例が相次ぎ出現したなどを受けて、年初から上昇傾向が続いている。香港政府は免疫の壁を構築するために必要な接種率7割を目標に掲げ、昨年11月23日に達成済みだが、行政長官が27日の会見で、新たに9割を目指すことを打ち出している。

新界南西部にあるマンション「新葵芳花園」のC棟住民に対する強制検査受検登録手続きの様子(資料)=2022年1月27日(写真:news.gov.hk)

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