マカオ、2021年12月の対外商品貿易統計公表…輸入の回復傾向続く

 マカオでは世界規模の新型コロナウイルス感染症流行の影響により2020年2月頃から経済活動の縮小が続く。ただし、同年第3四半期から段階的にマカオと中国本土の間の往来制限が緩和され、以降は特に輸入について回復傾向が続いている。

 マカオ政府統計調査局は1月31日、2021年12月及び第4四半期、通期の商品貿易統計を公表。

 2022年12月の商品輸入総額は前年同月から22.2%増となる146.8億パタカ(日本円換算:約2118億円)だった。品目別では、電子パーツ、ゴールド製ネックレス、携帯電話がそれぞれ1.3倍、81.3%、34.9%増だった一方、建築資材、小型車・バイクはそれぞれ16.3%、4.2%減。貨物輸出総額は15.0%減の10.3億パタカ(約149億円)。このうち、マカオ製の商品の輸出は7.7%増の1.8億パタカ(約26億円)で、品目別では医薬・有機化学産品が44.4%増。再輸出は18.6%減の8.5億パタカ(約123億円)で、品目別ではコスメ・スキンケア製品、カジノ用品がそれぞれ69.4%、56.0減。同月の商品貿易赤字は136.5億パタカ(約1969億円)。

 2021年第4四半期(10〜12月累計)の輸出総額は前年同時期から5.7%増の31.2億パタカ(約450億円)、輸入総額は11.2%増の408.7億パタカ(約5896億円)。商品貿易赤字は377.4億パタカ(約5444億円)。

 2021年通期(1〜12月累計)の輸出総額は前年から19.9%増の129.6億パタカ(約1870億円)、再輸出は18.5%増の109.6億パタカ(約1581億円)、マカオ製の商品の輸出についても28.1%増の20.0億パタカ(約289億円)。輸入総額は66.2%増の1538.8億パタカ(約2兆2197億円)。商品貿易赤字は前年の817.5億パタカ(約1兆1792億円)から1409.1億パタカ(約2兆0326億円)に大幅拡大。

 2021年通期の主要輸出先内訳は、香港が22.7%増の91.6億パタカ(約1321億円)、中国本土が12.3%増の18.1億パタカ(約261億円)、米国が22.8%増の6.8億パタカ(約98億円)、EUが6.1%増の1.9億パタカ(約27億円)。品目別では、非紡績商品が24.1%増の114.0億パタカ(約1644億円)、紡績品・衣類は3.6%減の15.6億パタカ(約225億円)。

 輸入品の原産地別では、EUが74.5%増の498.0億パタカ(約7183億円)、中国本土が75.7%増の485.2億パタカ(約6999億円)。輸入元別では、香港が73.4%増の1324.2億パタカ(約1兆9101億円)、中国本土が32.5%増の164.5億パタカ(約2373億円)。品目別では、消費財が63.5%増の1110.4億パタカ(約1兆6017億円)。このうち、腕時計が1.4倍増の119.4億パタカ(約1722億円)、ハンドバッグ・財布が1.3倍増の109.0億パタカ(約1572億円)、ゴールド製ネックレスが1.8倍増の98.3億パタカ(約1418億円)。また、携帯電話が3.3倍増の179.0億パタカ(約2582億円)、燃料・潤滑油が15.5%増の58.9億パタカ(約850億円)、建築資材についても44.5%増の29.6億パタカ(約427億円)だった。

 2021年通期の対外商品貿易総額は前年から61.4%増の1033.7億パタカ(約1兆4912億円)。

マカオ歴史市街地区にあるモンテの砦から望む町並み(資料)=2020年4月本紙撮影

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