マカオの公立総合病院でコロナ患者を想定した外科手術の予行演習実施

 マカオでは、2020年初頭の新型コロナの流行開始以来、厳格な水際措置による流入防止と域内における各種防疫対策が講じられており、これまでのところ安定した状況を維持している。

 しかしながら、最近では中国本土や香港において深刻な再流行が出現したことを受けて政府が危機対策プランを策定し、万が一に対する備えを進めている状況。

 危機対策プランでは、すべての新型コロナ患者に対する外科手術及びその他の必要な医療サービス(人工透析、分娩、化学療法、救命救急)を公立総合病院「仁伯爵綜合醫院(通称:山頂醫院)」で実施することが定められている。

 マカオ政府衛生局(SSM)は5月6日、新型コロナ患者に対する外科手術は手順が複雑であり、かつ感染リスクも高いとし、同院で2件の予行演習を実施したことを明らかにした。

 具体的には、腸閉塞の診断を受けた患者に対する全身麻酔による手術と、帝王切開による分娩手術を想定したものとのこと。いずれも、特に気道への挿管、抜管時の処置が複雑で、手術に携わる医療スタッフの感染リスクが高い手術だが、慣熟度及び作業効率の向上、感染リスクの低減を目指した目的を達成し、順調に終えることができたという。

 SSMでは、患者と医療スタッフ双方の命と安全を守るため、今後も継続的に各種演習を実施し、備えを進めていくとした。

予行演習において気道挿管手順を確認する様子(写真:SSM)

関連記事

最近の記事

  1.  国際展示会大手のリード・エグジビションズ(RX)はこのほど、来月(5月)マカオで開催を予定してい…
  2.  澳門海關(マカオ税関)は4月22日、違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)に対する監察体制を維持す…
  3.  このほど英「タイムズ・ハイアー・エデュケーション(THE)」がTHEアジア大学ランキング2025…
  4.  マカオの主要な空の玄関口、マカオ国際空港運営会社にあたる澳門國際機場專營股份有限公司(CAM)は…
  5.  マカオ治安警察局は4月23日、コタイ地区にある統合型リゾート(IR)併設カジノ内の店舗で現金を届…

ピックアップ記事

  1.  仏ミシュラン社は3月13日、香港・マカオでも高い知名度と信頼性を誇る人気グルメガイド「ミシュラン…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…
  3.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  4.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年5月号
(vol.143)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun