マカオの2022年7月対外商品貿易統計、輸入が対前年約7割超の大幅減に

 マカオでは世界規模の新型コロナウイルス感染症流行の影響により2020年2月頃から経済活動の縮小が続く。

 ただし、同年第3四半期から段階的にマカオと中国本土の間の往来制限が緩和されて以降は特に輸入について増加傾向が続いてきたものの、近月は再び減少に転じている。

 マカオ政府統計調査局は8月31日、今年(2022年)7月の商品貿易統計を公表。

 今年7月は市中で新型コロナの流行が発生したことにより経済活動が顕著に縮小したことを受け、輸入需要が急減。商品輸入総額は前年同月から71.3%減となる43.9億パタカ(日本円換算:約753億円)にとどまった。4ヶ月連続減少となり、減少幅についても4ヶ月連続で拡大。このうちコスメ・スキンケア用品、携帯電話、腕時計が97.1%、94.5%、82.6%のそれぞれ減。貨物輸出総額は47.0%減の5.9億パタカ(約101億円)。再輸出が51.1%減の4.6億パタカ(約79億円)で、このうち腕時計、ダイヤモンド及びダイヤモンド製ネックレスが74.3%、63.6%のそれぞれ減、カジノ用品は67.0%増。マカオ製の商品の輸出についても24.9%減の1.3億パタカ(約22億円)となり、このうち銅及び銅製品、衣料品が24.9%、7.7%のそれぞれ減。単月の商品貿易赤字は38.0億パタカ(約652億円)。

 今年1〜7月累計の輸出総額は前年同時期から0.4%減の77.7億パタカ(約1334億円)で、内訳は再輸出が1.9%減の65.8億パタカ(約1129億円)、マカオ製の商品が8.4%増の11.8億パタカ(約203億円)。輸入総額は11.8%減の783.9億パタカ(約1兆3454億円)。商品貿易赤字は104.5億パタカ(約1793億円)減の706.2億パタカ(約1兆2120億円)。

 今年1〜7月の輸出先別は、香港が59.0億パタカ(約1013億円)、米国が3.9億パタカ(約67億円)、EUが1.1億パタカ(約19億円)で、それぞれ8.1%、2.5%、2.9%増。中国本土は33.3%減の7.8億パタカ(約134億円)。品目別では、紡績品・衣類が30.6%増の10.6億パタカ(約182億円)、非紡績商品が4.0%減の67.1億パタカ(約1152億円)。

 輸入品の原産地別では、EUが3.1%減の269.3億パタカ(約4622億円)、中国本土が19.8%減の237.4億パタカ(約4075億円)。輸入元別では、香港が13.6%減の660.8億パタカ(約1兆1342億円)、中国本土が0.8%増の95.5億パタカ(約1639億円)。品目別では、消費財が8.9%減の570.5億パタカ(約9792億円)。このうちコスメ・スキンケア製品が115.8億パタカ(約1988億円)、腕時計が55.9億パタカ(約959億円)で、それぞれ17.4%、24.0%減。食品・飲料は98.9億パタカ(約1698億円)、燃料・潤滑油は35.7億パタカ(約613億円)で、23.8%、5.2%のそれぞれ増。携帯電話は70.4億パタカ(約1208億円)、建築資材は16.3億パタカ(約280億円)で、43.1%、8.6%のそれぞれ減。

 今年1〜7月の対外商品貿易総額は前年同時期から10.9%減の861.6億パタカ(約1兆4789億円)。

マカオ半島中心部の町並み(資料)-2019年9月、ポンテ16にて本紙撮影

マカオ半島中心部の町並み(資料)-2019年9月、ポンテ16にて本紙撮影

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