マカオ当局、旧市街地メインストリートの歩行者天国イベント恒例化を検討

 マカオでは、今年(2023年)1月8日からウィズコロナへの完全移行を受けて水際措置が大幅緩和され、インバウンド旅客数が急回復している。

 観光業界にとって年間最大の書き入れ時となる春節(旧正月)ホリデーもあり、近日マカオの観光名所周辺はコロナ前を想起させる多くの人出で賑わう状況。中でも、世界遺産が集中するマカオ半島の旧市街地(歴史市街地区)の中心部を東西に貫くメインストリート「新馬路」を歩行者天国とする「新馬路任我行」が人気を集めた。

 新馬路は多くの路線バスが経由する交通の要衝で、大動脈のひとつに数えられる。全体(約450メートル)を歩行者天国とするのは初めての試みで、実施期間は1月22日12時〜24日22時と2月4日12時〜5日22時までの2回。歩行者天国とするのみならず、路上でのパフォーマンス、アート作品展示、クリエイティブ関連商品やフード販売ブースも出店するなど、賑わいを創出する取り組みに。

多くの人出で賑わう歩行者天国イベント「新馬路任我行」会場(写真:ICM)

 今回はテスト実施という位置付けだが、第1期の3日間に約9.3万人が訪れ、現在開催中の第2期も人気を持続している。マカオ政府文化局(ICM)の梁恵敏局長は第2期の初日にあたる2月4日に会場の視察へ訪れた際、第1期で事前予想を上回る結果が出たこと、市民からも好評を博していることなどから、今後各方面と調整の上、恒例化を積極的に検討していきたいと述べた。

 なお、計5日間のイベント開催に要した費用は約260万パタカ(日本円換算:約4200万円)で、主に設営費と管理スタッフの人件費とのこと。

 今後、2月6日には中国本土からマカオへの団体旅行も再開されることから、一層のインバウンド旅客の回復が見込まれる。

多くの人出で賑わう歩行者天国イベント「新馬路任我行」会場(写真:ICM)

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