マカオ 2023年3月貨幣・金融統計公表…不良債権比率が1.7%に

 マカオ政府金融管理局は5月5日、今年(2023年)3月の貨幣・金融統計を公表。内容のサマリーは下記の通り。

【マネーサプライ】
 流通貨幣が前月から1.2%下落、通知預金が4.6%上昇で、M1は2.9%増。また、準通貨負債は1.3%上昇。M1及び準貨幣負債を含む広義貨幣供給量M2は1.5%上昇となる7268億マカオパタカ(日本円換算:約11兆9777億円)に。前年同月との比較では、M1が横ばい、M2が5.9%上昇。M2に占める通貨別の比率はマカオパタカが34.9%、香港ドルが44.9%、人民元が8.0%、米ドルが10.0%。

【預金】
 マカオ居民(マカオ居留権保有者)による預金残高は前月から1.6%増の7060億マカオパタカ(約11兆6349億円)で2ヶ月ぶり増、非居民による預金残高についても3.4%増の2992億マカオパタカ(約4兆9308億円)で2ヶ月ぶり増、公共部門の銀行システムへの預金残高は0.8%減の2281億マカオパタカ(約3兆7591億円)で2ヶ月ぶり減となり、これらを総合して計算した銀行システムの預金残高は1.6%増の1兆2333億マカオパタカ(約20兆3249億円)で3ヶ月ぶり増。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの占める割合はそれぞれ20.4%、45.5%、8.8%、23.0%。

【融資】
 地元民間部門への融資は前月から0.6%増の5698億マカオパタカ(約9兆3904億円)。対外民間部門への融資は4.4%減の6764億マカオパタカ(約11兆1471億円)。民間部門へ融資額は合計で2.2%減の1兆2461億マカオパタカ(約20兆5358億円)となり、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ17.9%、42.0%、16.2%、21.7%。

【預貸率/不良債権比率】
 銀行のマカオ居民に対する預貸率は今年3月末時点で前月末から0.2ポイント下落の61.0%。非マカオ居民含む総体預貸率は3.9ポイント下落の101.0%。1ヶ月及び3ヶ月ベース計算による流動資産対負債比率はそれぞれ61.0%、60.2%水準。不良債権比率は前月末から0.1ポイント上昇の1.7%に。

マカオ金融管理局ビル(資料)=2020年7月本紙撮影

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