マカオ、2023年2Qのカジノ売上に占めるVIPルームの割合は26.7%

 かつてマカオのカジノ売上の大半がVIPルームによるものだったが、近年はマス(平場)シフトが顕著となっている。

 このほどマカオのゲーミング(カジノ等ギャンブル)規制当局(博彩監察協調局=DICJ)が公表した今年第2四半期(2023年4〜6月)のゲーミング統計によれば、VIPルームによるカジノ売上を反映するVIPバカラ売上は前の四半期から141.4%増の121.57億パタカ(日本円換算:約2174億円)で、全体に占める割合は同2.0ポイント上昇の26.7%だった。

 なお、昨年通期のVIPバカラ売上が全体に占める割合は前年から8.7ポイント下落の24.1%で、4年連続5割未満となった。

 今年第2四半期のカジノ売上は454.94億パタカ(約8137億円)で、コロナ前2019年同時期の62.0%に。今年第1四半期は45.5%だったことから、回復が進む状況がうかがえる。回復を牽引しているのはマス(平場)のバカラで、今年第2四半期のマスのバカラによる売上はコロナ前2019年同時期の90.1%に相当する266.79億パタカ(約4772億円)に上った。

 このほか、今年第2四半期末時点のマカオの総ゲーミング(カジノ)テーブル台数は6000台、スロットマシン台数は1万2000台で、今年第一四半期末から変動なし。今年1月から改正カジノ法が施行となり、テーブル及びマシン台数キャップ(上限)が設定され、上記の数字は上限と一致するもの。改正法施行直前の2022年12月末(テーブル5605台、マシン1万0775台)からは増、コロナ前2019年12月末(テーブル6739台、マシン1万7009台)からは減。今年第2四半期末時点のマカオのカジノ施設数は30軒。コロナ禍による経営難や法改正などにより昨年第2四半期以降にサテライトカジノの閉鎖が相次いだことで、昨年第1四半期末の42軒から大幅減に。

大型カジノIR(統合型リゾート)が建ち並ぶマカオ・コタイ地区の夜景(資料)=2020年7月本紙撮影

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