マカオの不動産市場、年初から回復も下半期にかけこう着状態続く見通し…JLL

 総合不動産サービス企業のJLL(仲量聯行)は7月26日、今年(2023年)中期マカオ不動産市場レビューを発表した。

 同レビューによれば、マカオの不動産市場はマカオのウィズコロナ転換による水際措置の大幅緩和があった年初から大幅に回復しているものの、グローバル経済及び中国本土経済の低迷、さらには金利上昇といった要素が依然として回復ペースに影響を与えているとのこと。

 同行のマカオ地区バリュエーション&リスクアドバイザリー部門ダイレクターのマーク・ウォン氏はレビュー発表会見の中で、マカオの経済回復は徐々に安定してきたが、不動産投資市場については金利上昇、グローバル経済の低迷、中国本土の景気回復の遅れの影響を受け、投資家は依然として様子見の姿勢を維持していると指摘。また、マカオ政府の政策変更により不動産ディベロッパーの利益率が大幅に低下したことで、土地開発市場に影響が及んでいるとした。下半期についてもマカオの不動産投資市場はこう着状態が続くと予想され、高金利環境下で投資家が一部の保有不動産資産を売却する動きも続くだろうとの見通しを示した。

JLLがマカオで開催した2023年中期マカオ不動産市場レビュー発表会見。左端がマーク・ウォン氏=2023年7月26日本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ半島新口岸地区にあるカジノIR(統合型リゾート)サンズマカオ(澳門金沙)がきょう(5月18…
  2.  マカオ司法警察局は5月16日、マカオで商業ビルのレンタル会議室を宝飾品店に偽装し、マカオ人の男性…
  3.  香港金融管理局は5月17日、香港におけるデジタル人民元の実証実験範囲を拡大し、香港の携帯電話番号…
  4.  マカオの統合型リゾート(IR)運営企業SJMリゾーツ社がマカオ特別行政区の成立25周年を記念して…
  5.  マカオ政府統計調査局は5月17日、今年第1四半期(2024年1〜3月)の民間建築及び 不動産取引…

ピックアップ記事

  1.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  5.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  4.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  5.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun