マカオ、2023年上半期の犯罪件数が前年同期比25.4%増…コロナ前2019年からは9.7%減に

 マカオ保安庁は9月6日に会見を開き、今年上半期(2023年1〜6月)の犯罪統計及び法執行状況に関する総括レビューを発表した。

 同庁発表資料によれば、今年上半期のマカオにおける総犯罪件数(犯罪捜査着手数)は6248件で、前年同時期から25.4%増だった。ただし、コロナ前にあたる2019年同時期からは9.7%減。犯罪種別では、詐欺事案が顕著な増となり、対前年及び2019年比でも増に。中でも電話・インターネットを使った詐欺が増加傾向にあるとのこと。

 黄少澤保安長官は会見の中で、今年上半期のマカオにおける犯罪の傾向は同年第1四半期と同様であり、犯罪件数及び大半の犯罪種別がコロナ禍にあった前年から一定程度の増となったが、2019年よりは低位にあり、アフターコロナのインバウンド旅客増と経済の回復が犯罪の傾向を変化させた主要因であるとの見方を示した。下半期については、一層のインバウンド旅客増が予想され、防犯体制及びパトロールを強化して臨み、実情に合わせた法執行により市民と旅客の人身と財産の安全を確保するとした。

 毎四半期恒例となっているゲーミング(カジノ)業のマカオの治安に対する影響への評価については、今年上半期のゲーミング関連犯罪件数は前年同時期から増加したものの、2019年同時期の半数以下にとどまっており、警察当局が適切な対応策を講じたことで一定の抑止効果が得られたことを反映したものとし、目下の治安情勢は比較的安定していると述べた。

2023年上半期マカオ犯罪統計及び法執行状況に関する総括レビュー会見の様子。中央が黄少澤保安長官=2023年9月6日(写真:GCS)

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