マカオ外港フェリーターミナルで発生した巨額置き引き事件の首謀者らが中国本土で逮捕

 マカオ司法警察局は10月10日、マカオ外港フェリーターミナル内で今年(2023年)8月に発生した巨額置き引き事件について、中国本土の警察当局の連携、協力により、中国本土で事件の首謀者のマカオ人の男1人とグループのメンバーとみられる中国本土居民の男2人の逮捕に成功し、同日中国本土側から首謀者の男の身柄引き渡しを受けたと発表。

 首謀者の男は自称無職の32歳とのこと。

 事件は今年8月16日午前7時頃、マカオ半島新口岸地区にあるマカオ外港フェリーターミナル内で発生。現金450万人民元(日本円換算:約9170万円)の入ったバックパックとスーツケースを携行して出境しようとした被害者の男性がトイレに立ち寄った際に携行品を置き引きされたというもの。首謀者と実行犯(今回中国本土で逮捕された男3人にあたる)は事後すぐに中国本土へ逃亡していたことがわかった。

 同局によれば、犯行は役割分担を細かく定めたグループによる計画的で、実行犯の3人は盗んだ現金を共犯の家族に託し、いわゆる地下銀行を通じて送金する予定だったという。事件発生当日、同局の捜査で約130万人民元(約2650万円)の奪還に成功するとともに、マカオ域内にいた送金役を含む犯行グループメンバー5人を相次ぎ逮捕。同時に、中国本土の警察当局と連携して中国本土へ逃亡した首謀者と実行犯の追跡を開始したとのこと。その後、湖南省と広東省で逃亡した3人の逮捕に至ったとした。

 同局では、身柄の引き渡しを受けた首謀者の男について、加重窃盗、組織犯罪等の罪で検察院送致するとともに、さらに多くの人物が事件に関わった可能性もあるとみて、本件に関する捜査を継続する考えを明らかにした。

中国本土の警察当局からマカオ司法警察局への巨額置き引き事件首謀者の身柄引き渡しの様子=2023年10月10日(写真:マカオ司法警察局)

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