マカオで覚せい剤密売と使用の中国人2人逮捕…末端価格約347万円分押収

 マカオ司法警察局は11月4日、同月3日にマカオ域内で中国本土出身の男2人(いずれも無職の30代)をそれぞれ麻薬違法販売及び麻薬違法吸引と不適当器具所持罪で逮捕、検察院送致したと発表。

 同局によれば、近日、ある犯罪グループが中国本土からマカオへ販売目的で麻薬を密輸しているとの情報が入り、関連資料の分析などを行った結果、メンバーの男1人(密売人)の身元を特定できたことから、内偵調査を進めていたという。

 11月3日午後、密売人の男がマカオへ入境し、マカオ半島新口岸地区にあるホテルにチェックインした後、タイパ島で別の中国本土出身の男1人と麻薬の取引を行ったのが確認されたことから、張り込み中の警察官が現場で2人を逮捕したとのこと。

 逮捕時、密売人の男は3つの袋に小分けされたアイスと呼ばれる覚せい剤計1.8グラムを所持しており、男の宿泊先ホテルの捜索で、客室の中にあった下着の中から覚せい剤83袋、54.3グラムを発見。また、取引相手の男についても逮捕時に覚醒剤1袋、0.6グラムを所持していたほか、マカオの滞在先から吸引器具が見つかった。警察が押収した覚せい剤の量は計56.7グラム、末端価格にして18万7000パタカ(日本円換算:約347万円)相当に上るとした。

 警察の調べに対し、密売人の男はマカオ近隣地区で3万6000人民元(約74万円)で購入した麻薬をマカオへ密輸し、1袋あたり4000香港ドル(約7.6万円)で販売していたと容疑を認め、取引相手もこの密売人から1袋を4000香港ドルで購入したと供述したという。なお、両人に対する覚せい剤使用の有無を調べる尿検査の結果はいずれも陰性だったとのこと。

 警察では、覚せい剤の出どころ及び他の犯罪グループメンバーの行方を継続して追っているところとした。

警察が公開した証拠品(写真:マカオ司法警察局)

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