マカオ、未成年者の飲酒予防・管理に関する法律が施行に…初日から検挙事案出現

 マカオでは、11月5日午前0時から未成年者飲酒予防・管理制度法(通称「酒類管理法」)が施行となった。

 マカオ政府衛生局(SSM)によれば、同法の施行初日の未明から同局たばこ・酒類対策室とマカオ治安警察局が最初の合同取り締まりを実施したほか、午前8時からは同局の法執行官による定例パトロールもスタートしたとのこと。

 法執行官は小売店、レストラン、未成年の出入りが多い場所を中心として同日午後4時までに164ヶ所をパトロールし、酒類管理法違反でレストラン1件を検挙。当該レストランでは2人の未成年者にアルコール飲料を提供しており、2人の未成年者の通う学校にも通知が行われるという。このほか、SSMが開設したホットラインへ問い合わせが4件、意見の提供が1件寄せられたとした。

 なお、5日午後4時までに未成年に対するアルコール飲料の販売・提供を禁止するサイネージの未掲出及びアルコール飲料広告への警告文未掲載のケースは発見されなかったとのこと。

マカオ政府衛生局たばこ・酒類対策室とマカオ治安警察局による合同取り締まりの様子(写真:SSM)

 SSMでは、施行から16時間のパトロール結果を総括し、法律への理解度と遵守状況は良好で、法執行も順調に行われたとの見方を示した。

 酒類管理法では、すべての未成年者(18歳未満)に対するアルコール飲料(アルコール度数1.2%以上)の販売と提供が禁止され、購入者・被提供者の年齢に疑問がある場合、販売・提供側は相手に身分証の提示を要求することが義務付けられ、相手の年齢を確認できなかったり年齢に疑いがある場合は推定未成年としてアルコール飲料の販売・提供を拒否しなければならないほか、アルコール飲料の販売・提供を行う場所では目立つ場所に所定様式のアルコール飲料の販売・提供を禁止するサイネージを掲出、セルフ式のサービスを採用する場合はアルコール飲料とノンアルコール飲料の陳列ゾーンを明確に分けること、アルコール飲料広告についても中国語、ポルトガル語、英語で警告文を掲載することなどが規定されている。

小売店に対して酒類管理法の説明を行うマカオ政府衛生局の法執行官(写真:SSM)

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ政府身分証明局(DSI)は12月5日、同局が昨年(2023年)から発行を始めた最新版の居民…
  2.  マカオ治安警察局は12月4日、マカオ半島北西部の沙梨頭エリアにある路上で女子学生(成年)に対する…
  3.  数学(算数)及び科学(理科)の到達度に関する国際的な調査のひとつに国際教育到達度評価学会(IEA…
  4.  マカオ・コタイ地区にある統合型リゾート(IR)「グランドリスボアパレス(上葡京)」で12月4日、…
  5.  マカオ政府衛生局(SSM)は12月4日夜、同日マカオ域内で輸入性デング熱感染を新たに1例確認した…

ピックアップ記事

  1.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…
  3.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  4.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…

注目記事

  1.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  5.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun