マカオ警察、歩行者の道路横断違反取り締まり継続…直近1週間で351人検挙、11週間累計1738人に

 マカオでは、アフターコロナで市中における人流が顕著に回復する中、歩行者による禁止場所での道路横断やSNS映えするとされるスポットで道路にはみ出して写真撮影する行為なども散見され、交通事故リスクが伴うことから大きな社会的関心事となっている。

 マカオ治安警察局は12月7日、同局として道路の安全維持への取り組みを続けており、違反行為に起因する交通事故の減少を目的にマカオ各エリアで監察及び歩行者の違反に対する取り締まりの実施を継続する中、11月27日から12月3日までの1週間で道路横断違反の歩行者351人を検挙したと発表。

 最近の検挙者数の推移は、9月18日から24日までが39人、9月25日から10月1日までが159人、10月2日から10月8日までが127人、10月9日から22日までが215人、10月23日から10月30日までが176人、10月30日から11月5日までが97人、11月6日から12日までが147人、11月13日から19日までが205人、11月20日から26日までが222人となっており、11月27日から12月3日までの分と合わせて約11週間で1738人に上った。高位の検挙者数が続く要因として、警察による取り締まり体制が強化されていることに加え、アフターコロナでマカオの交通ルールに不慣れなインバウンド旅客や海外労働者の数が増えている状況もあるとみられる。

マカオ治安警察局が実施した歩行者の道路横断違反に対する取り締まりの様子(写真:マカオ治安警察局)

 同局によれば、歩行者は横断歩道など適切な横断用の表示のある場所で道路を横断することが求められ、また信号機のある場所では信号の指示に従う必要があり、付近50メートル以内に横断表示のある場所がない場合は車両の通行に影響がない状況下で最短距離での横断できるとし、これらの規定に違反した場合、300パタカ(日本円換算:約5340円)の罰金が科されるとのこと。

 同局は歩行者に対し、自身及び他の道路使用者の安全な通行を確保するため、不適切な道路横断や交通阻害行為をしないこと、また運転者に対しても路面状況に留意し、安全な車間距離とスピードを保つよう累次の呼びかけを行い、人と車で譲り合い、共に安全な道路環境作りを進めてほしいとした。

 なお、警察では道路横断違反が頻繁に発生すると指摘される場所へのバリア設置などの対策やSNSプラットフォームを活用した公衆向けの情報発信を行っている。

マカオ治安警察局が実施した歩行者の道路横断違反に対する取り締まりの様子(写真:マカオ治安警察局)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ治安警察局は7月26日、同局の管轄下にある特警隊が同月27日午前9時から正式にタイパ島北安…
  2.  マカオで複数のカジノIR(統合型リゾート)を運営するサンズチャイナ社は7月25日、今年第2四半期…
  3.  マカオ・コタイ地区にある東亜運動会体育館(通称:マカオドーム)で7月26日午後、マカオ警察総局と…
  4.  マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は7月26日、今年第2四半期(2024年4〜6月期)の雇用…
  5.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  4.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  5.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…

注目記事

  1.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  2.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年8月号
(vol.134)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun