マカオ大学の中医薬検査センターがテスト運営開始へ

 このほどマカオの公立総合大学にあたるマカオ大学(澳門大學)は、マカオのヘルスケア産業の発展に寄与するため、2022年に設立された同大マカオ中医薬(漢方薬)検査センターが(2024年)3月からテスト運営を開始すると発表。

 同大の宋永華学長によれば、センターは中国及び世界基準に合わせて建設されたもので、3月からマカオの関連メーカー及び機関へ中医薬検査サービスを提供するとともに、テスト運営を経て迅速に中国合格評定国家認可委員会(CNAS)による認証を取得したいとのこと。

マカオ中医薬検査センターのイメージ(写真:University of Macau)

 同センター主任の李紹平は、マカオの中医薬検査専門機関のひとつとして、政府薬品監督管理局へ技術支援を提供するのみならず、マカオにおける検査を発展させ、マカオ認証を実現し、マカオの中医薬産業の国際展開につなげることを目標として掲げ、マカオの中医薬ブランドへ技術支援と保証を提供するため、特色ある検査プロジェクトの開発を強化していきたいと抱負を語っている。

 同センターは澳門大学キャンパス内の2023年11月に完成、引き渡し済みの医薬検査棟内にあり、すでに品質管理システムの最適化、200セット以上の設備の設置と調整を終え、一定レベルの検査能力を形成しているという。

 マカオ政府は「経済適度多元化発展計画(2024〜2028)」において、中医薬を含むヘルスケア分野を重点産業のひとつに位置付けている。

マカオ大学キャンパス内に新設された医薬検査棟の外観(写真:University of Macau)

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