先にマカオ教育当局が発表したマカオ・コタイ地区にある私立マカオ科技大学に24人の新入学生が偽造した香港の公開学力テスト「香港中学文憑考試（DSE）」の成績証明書を使って不正入学した事件について、マカオ司法警察局が11月18日に会見を行った。

　同局によれば、前月（10月）29日に大学側から中国本土出身の学生24人（男13人、女11人）が偽造成績証明書を利用して出願し、複数の学科の1年次への入学に成功したとする通報が寄せられたとのこと。

　通報を受けた同局が捜査に着手した後、前月31日に寄宿舎内で18、19歳の男女4人（男2人、女2人）＝河北省、深圳市、浙江省、江西省出身＝を文書偽造罪で逮捕し、11月1日に検察院送致したが、残る20人は大学側が通報する1週間前に中国本土へ逃亡したことが判明したという。

　本件は、本来ならば入学基準を満たしていない成績の学生の進学を支援する中国本土の”偽学歴”犯罪組織が関与。学生の保護者らが”仲介”を申し込んだ後、組織メンバーがマカオへ赴き、大学近くで受験生と合流し、偽造書類の受け渡しから大学での手続き時方法、大学職員との想定問答などを指導していたとのこと。

　目下、同局では香港及び中国本土の警察当局と連携して逃走中の20人の行方を追うとともに、費用など詳細について捜査を継続中とした。