マカオ、2024年1〜10月のインバウンド旅客数が28.1%増の約2905万人に…前年通期を上回る

 マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は11月21日、今年(2024年)10月の訪マカオ外客数(インバウンド旅客数)統計を公表。10月はマカオのツーリズム業界にとって年間最大の書き入れ時となる中国本土における国慶節の大型連休があった。

 今年10月のインバウンド旅客数は前年同時期から13.7%増の313万5358人(延べ、以下同)、コロナ前2019年同月と比較した回復率は97.7%。また、前月からも24.0%増に。日帰り旅客が23.2%増の178万9072人、宿泊を伴う旅客が3.1%増の134万6286人。平均滞在時間は0.1日短い1.1日で、宿泊を伴う旅客に限ると横ばいの2.3日。

 国・地域別で最多だったのは中国本土からの旅客で、16.1%増の226万3443人、全体に占める割合は72.2%。このうち「自由行」と呼ばれる個人観光旅行スキーム(Individual Visit Scheme=IVS)の旅客が6.8%増の107万8248人。第二の旅客ソースにあたる香港からの旅客は0.2%減の59万0930人、同第三の台湾からは28.0%増の6万8701人。中国本土、香港、台湾からのインバウンド旅客数の2019年の同月と比較した回復率はそれぞれ96.6%、104.1%、81.0%。

2024年国慶節ゴールデンウィーク中のマカオの観光名所「聖ポール天主堂跡」周辺の様子(写真:MGTO)

 国際旅客ソース(中国本土、香港、台湾以外から)は31.2%増の21万2284人、2019年同時期と比較した回復率は98.8%。このうち東南アジアでは、フィリピン(3万8924人)、マレーシア(1万5926人)、インドネシア(1万3625人)、シンガポール(9558人)がそれぞれが30.3%、47.1%、0.3%、1.9%増。一方、タイ(1万2036人)については14.5%減。南アジアは、インド(8148人)が29.0%増。北東アジアについては韓国(4万7069人)、日本(9594人)で、それぞれ83.5%、23.5%増。

 今年1〜10月のインバウンド旅客数は前年同時期から28.1%増の2905万6272人。2019年同時期と比較した回復率は91.4%。国際旅客が37.6%増の17万3614人に上り、2019年同月の87.0%まで回復。日帰り旅客が前年同時期から40.2%増の1562万3746人、宿泊を伴う旅客が16.4%増の1343万2526人。平均滞在時間は0.1日短い1.2日で、宿泊を伴う旅客に限ると横ばいの2.3日。なお、昨年通期のインバウンド旅客数は2825万人で、今年は10月終了時点でこれを上回ったことになる。

 マカオでは昨年1月初旬からアフターコロナがスタートし、インバウンド旅客の急回復が進んだ。今年については、2019年との比較でどの程度まで回復が進むか、また政府が旅客ソースのダイバーシティ化を推進する目標を掲げ、各種施策を打ち出す中、国際旅客ソースの動向が注目点となる。

2024年と2023年、2019年のマカオの入境旅客数(インバウンド旅客数)推移比較表(図版:DSEC)

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ大学メインキャンパス内にある伍宜孫図書館エキジビションホールで12月5日、明・清代の史料に…
  2.  元NBA選手でバスケットボール界のレジェンドとして知られる姚明(ヤオ・ミン)氏が12月5日午後、…
  3.  マカオ政府身分証明局(DSI)は12月5日、同局が昨年(2023年)から発行を始めた最新版の居民…
  4.  マカオ治安警察局は12月4日、マカオ半島北西部の沙梨頭エリアにある路上で女子学生(成年)に対する…
  5.  数学(算数)及び科学(理科)の到達度に関する国際的な調査のひとつに国際教育到達度評価学会(IEA…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  2.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…
  4.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  5.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…

注目記事

  1.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  4.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  5.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun