マカオカジノIR運営SJMホールディングスが2024通期業績発表…5年ぶり黒字転換

 マカオ政府とカジノ経営コンセッションを結ぶ6陣営の一角で、香港上場のSJMホールディングスは3月4日、昨年通期(2024年1〜12月)の業績を発表。

 同グループは「リスボア」ブランドのカジノIR施設などを展開する老舗の事業者として知られる。

 同社発出資料によれば、昨年のグループ純収益は前年から33.0%増の287.69億香港ドル(日本円換算:約5542億円)で、このうちゲーミング(カジノ)粗収益(GGR)が35.9%増の288.24億香港ドル(約5550億円)に上った。

 マカオ全体のカジノ市場に占めるシェアは1.2ポイント拡大の13.1%に。コタイ地区にある旗艦IR(統合型リゾート)グランドリスボアパレスのパフォーマンスが好調だったことを主要因として挙げ、シェアは0.9ポイント拡大の2.4%に達したという。

 また、親会社株主に帰属する利益は300万香港ドル(約5776万円)となり、コロナ前2019年以来、実に5年ぶりの黒字転換を果たした。なお、前年は20.10億香港ドル(約387億円)の赤字で、大きく改善。調整後EBITDAは117.9%増の37.64億香港ドル(約725億円)、調整後EBITDAマージンは1.2ポイント上昇の13.1%。このほか、傘下ホテルの平均客室稼働率は10.6ポイント上昇の96.1%に。

 目下、マカオ半島にある旗艦IRのグランドリスボアについて全面アップグレードプログラムを進めており、既存客室のリノベーションのほか、VIPルームエリアの一部をヴィラやスイートルームに改装することで、総客室数が10%以上増えるとのこと。

SJMグループのグランドリスボアとホテルリスボア(資料)=2024年8月本紙撮影

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