マカオ警察が海外闇バイトに勧誘されカンボジア渡航企図の中国人4人を阻止
- 2025/7/19 18:19
- 社会・政治
マカオ司法警察局は7月18日に特別会見を開き、高額報酬目当てに海外でのいわゆる「闇バイト」に参加するためマカオ経由でカンボジア渡航を企図したとみられる中国人(中国本土居民)4人をマカオ国際空港で出発直前に阻止したと発表。
同局によれば、17日夜に中国本土の詐欺対策センターから同局に対し、中国人の男性1人が騙されて海外闇バイトに応募し、マカオ国際空港からカンボジアに向かうため、救援を求めるとする連絡があったほか、この男性の家族からも同様の通報が寄せられたとのこと。
これを受け、同局が調査に着手し、速やかにターゲットを特定。マカオ国際空港の出発ホールでこの男性及び3人の友人(いずれも中国人)を発見、出発を阻止することに成功したという。
上述の4人のうち1人は同局に対し、前月に高額の報酬を提示され、カンボジアでの投資カスタマーサービスの仕事の勧誘を受け、友人3人を誘ってこれに応募し、一緒に現地に向かう予定だったなどと説明。同局の調査で、この仕事が特殊詐欺にあたるもので、犯罪組織が中国本土でのカンボジア行き旅客に対する厳格な出境審査を避ける目的で4人に交通費を提供し、マカオ経由で渡航させていたことが明らかになったとのこと。なお、本件については、中国本土の関連部門に通知し、適切な協力措置を講じるとした。
同局では、特殊詐欺組織はSNSなどを通じ、技能、学歴、業務経験がなくても高額報酬を得られるといった甘言で勧誘を行うが、実際には組織の手先として使われることになるとし、SNS上や見知らぬ人物による求人情報を鵜呑みにしない、また重要な個人情報を渡さないこと、また疑わしいと感じた場合は同局の詐欺防止ホットラインに問い合わせたり、詐欺対策アプリでリスク指数を調べるなどしてほしいと呼びかけた。
同局が今年(2025年)年初来で認知した騙されてカンボジアへ渡った事案は2件、これとは別に渡航阻止に成功した事案が4件あったという。
