マカオで今年初の当地チクングニア熱感染確認…新興埋立地「新城A区」の工事現場で感染か
- 2025/8/2 11:39
- 社会・政治
マカオ政府衛生局(SSM)は8月1日夜、同日マカオ域内で今年(2025年)初めての当地チクングニア熱感染を1例確認したと発表。
チクングニア熱はネッタイシマカやヒトスジシマカが媒介する感染症で、マカオでの感染確認例出現は3日ぶり。年初来の感染確認例は今回の1例を含めて7例となり、内訳は当地感染が1例、輸入性感染例が6例。
同局によれば、今回感染確認された患者はマカオ人の男性(34)で、マカオ半島北部の黒沙環エリアにあるマンション「福安花園」に居住し、マカオ半島北東沖に造成中の新興埋立地「新城A区」にある工事現場で勤務。7月27日に咽頭痛、微熱、関節痛等の体調不良を感じ、同日チクングニア熱検査を受検するも結果は陰性だったが、8月1日に上肢と胸部に発疹が出現したことから、すぐに公立総合病院の仁伯爵綜合醫院を受診し、同院で実施した検査でチクングニア熱に感染していることが確認されたとのこと。目下、患者の容体は安定しており、同院で隔離治療を受けているという。

同局では、患者が勤務していた新城A区の工事現場について、中国本土の衛生当局から広東省珠海市に居住し、同じ現場で勤務する多くの作業員がチクングニア熱感染確認されたとの通報が寄せられていたとし、部門横断型の会議を開き、対策チームを編成した上、新城A区の各工事現場の請負業者と合同で、毎日水たまりと蚊の発生源のパトロールを進めるなどの対応を行っているとした。なお、当該工事現場は7月30日から作業を中止し、環境改善にあたっているほか、8月2日午後5時から午後7時にかけて、新城A区全体を対象とした化学防蚊措置を実施するとのこと。
最近、マカオに近い広東省仏山市の順徳区を中心に多数のチクングニア熱感染例が出現していることを受け、同局が臨床症状、伝播方式、予防方法が似たデング熱と併せて予防と対策に関するよう呼びかけを行っているほか、市政署がマカオ域内における蚊の駆除を強化して臨んでいる。
