マカオLRT半島北ルート3案示す―延伸前提

マカオ政府インフラオフィスは6月27日、新交通システムマカオLRTのマカオ半島線北ルートについて、3つの走行ルート案、将来的な青洲方面への延伸を視野にした關閘駅の設置イメージなどを明らかにした。3案のうち最も短いルートで建設費17億パタカ(日本円換算:約217億円)、工期は6年という。7月1日から45日間、市内各所で公聴イベントを行い、市民の意見を集約する。

マカオ半島北ルートは外港フェリーターミナルと關閘(ボーダーゲート)を結ぶマカオ半島東北エリアにあたる。原案では住宅街で工場エリアにも近い馬場東馬路を通る高架線となっていたが、市民にとって利便性は高いものの、道路幅の制限などにより十分な大きさの駅舎が建設できない可能性があると指摘されたため、別案の検討を迫られたという。新案は沿岸部を通る沿海高架案と、原案と沿海案の中間にあたる労働節大馬路を通る労働節高架案。沿海高架案では住宅街から離れているため工事期間中の住民への影響は小さいものの、生活エリアから遠い。後者は住宅街の真ん中で、道幅の広い道路があり、黒沙公園に駅を建設できるスペースがあるという。3案の中で最も距離が短く、建設費が安いのは労働節高架案で、工期も6年を予想する。

關閘(ボーダーゲート)については、将来的に新イミグレーションの建設が予定されている青洲エリアへの延伸を考慮し、駅の設置位置を北側の高架部へ移動。イミグレーションビルと通路で直結する見通しだ。

なお、マカオ半島線は将来的に青洲から先、マカオ半島西側を通り媽閣駅と接続させ、環状線化する計画。

マカオ半島北ルート3案(運輸基建辦公室)

マカオ半島北ルート3案(運輸基建辦公室)

 

關閘広場イメージ(運輸基建辦公室)

關閘広場イメージ(運輸基建辦公室)

 

關閘駅イメージ(運輸基建辦公室)

關閘駅イメージ(運輸基建辦公室)

関連記事

最近の記事

  1.  中国本土の一部の大学にはマカオの高中(日本の高校に相当)から進学を希望する生徒のための「マカオ保…
  2.  マカオ政府体育局が中国の国家体育総局体育科学研究所の技術支援を受けて実施する「2025年マカオ市…
  3.  マカオ政府海事・水務局(DSAMA)は1月13日、粤通船務社がマカオ・タイパフェリーターミナルと…
  4.  マカオ政府は1月13日、インフルエンザの流行がピーク期を迎えたことを受け、関係部門による合同会見…
  5.  マカオ司法警察局とマカオ税関当局は1月13日、同月12日にマカオ外港フェリーターミナルで麻薬密輸…

ピックアップ記事

  1.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  2.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  3.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…

注目記事

  1.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  4.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  5.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年1月号
(vol.139)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun