マカオ10月消費者物価指数6.18%上昇=家賃、フルーツ価格、外食費増

マカオ政府統計調査局は11月26日、今年(2014年)10月の消費者物価指数を発表。総体消費者物価指数(CPI)は102.67となり、対前年6.18%の上昇。住宅費と外食費の上昇が主要因となっている。

統計調査局では、今年10月から2013年10月から2014年9月をベース周期とした新基準の消費者物価指数を発表している。

前年同月との比較で最も上昇幅が顕著だった品目は住宅及び燃料費の12.47%、食品及び非アルコール飲料の5.95%で、主に家賃、フルーツ価格、外食費の上昇に伴うもの。一方、通信価格指数は0.15%下落。

今年10月のCPIは前月との比較で0.49%上昇。冬物衣料が出始め、家賃が高止まりしている状況を受け、衣類・履物、住宅及び燃料価格指数がそれぞれ2.78%、1.14%上昇。一方、タバコやガソリン価格の下落から、タバコ・アルコール飲料、交通価格指数はそれぞれ0.88%、0.37%の下落となった。このほか、野菜、LPG、旅行ツアーパッケージ価格指数も下落に転じており、上昇幅の一部を相殺した。

今年10月までの直近12ヶ月の消費者物価平均指数は直前期と比較して6.03%上昇。うち住宅及び燃料、食品及び非アルコール飲料がそれぞれ11.81%、6.17%上昇。一方、通信価格指数は0.60%の下落だった。

今年1〜10月の消費者物価平均指数は前年同期比6.09%上昇。

なお、中国が約2年ぶりに利下げに踏み切ったことで、本土の物価上昇につながり、本土からマカオへ輸出される商品の価格が上昇する可能性がある。また、12月18日からマカオと広東省・珠海の間の通関24時間化が実現するため、来年第1四半期には、マカオからより家賃の安い珠海へ転居する動きもあり、マカオの家賃市場が少し落ち着くことも予想される。この2つの要素の相殺効果により、今後数ヶ月の間、マカオのCPIは現状の6%前後で推移するものとみられる。

今年(2014年)12月18日から24時間通関化が実現するマカオ・コタイ地区のコタイ出入境ゲート—本紙撮影

今年(2014年)12月18日から24時間通関化が実現するマカオ・コタイ地区のコタイ出入境ゲート—本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ政府旅遊局(MGTO)は9月16日、来年(2025年)の春節祝賀パレート「2025年農曆新…
  2.  マカオにも日本の預金保険制度に相当する「存款保障制度」が存在するが、法改正により(2024年)1…
  3.  マカオ政府統計・センサス局は9月13日、昨年(2023年)のホテル業調査結果を公表。  昨…
  4.  マカオではアフターコロナでインバウンド旅客数が急回復し、直近までその勢いを持続する状況。ツーリズ…
  5.  澳門海關(マカオ税関)は9月13日、同月12日夜にマカオ半島北部・台山エリアの牧場街にある工業ビ…

ピックアップ記事

  1.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  2.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  3.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…

注目記事

  1.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  2.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  3.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  4.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  5.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年9月号
(vol.135)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun