中国広東省、6/13の新型コロナ市中感染4人…すべて広州市内=再流行出現から約3週間、終息近いとの見方も

 中国の南方にあり、香港やマカオと接する広東省において5月下旬から新型コロナウイルス感染症の再流行が続く中、省都の広州市をはじめ、省内各地で厳格な防疫措置が講じられている。

 広東省衛生健康委員会が6月14日朝に発表した内容によれば、13日の省内における新型コロナの市中感染確認数は4人で、すべて広州市内で確認されたものとのこと。この日の輸入例は3人、無症状感染例は14人。広東省の累計感染確認報告例は2625人、依然194人が医師による治療を受けている状況という。

 広東省疾病予防管理センターの馬文軍主席専家は13日、広州における再流行が3週間経過した中、すでに小康状態に入っており、保守的な見通しとして20日以前にも新規感染確認ゼロが達成可能とコメント。同氏は今回の広州における流行は変異株によるもので、潜伏期間が短い、感染者のウイルス量が多い、伝播速度が速いといった特徴があるが、発表済みの症例の感染経路は比較的明確となっており、地域コミュニティにおける大規模流行は発生しておらず、約75%がライ湾区に集中している上、ロックダウンエリア内と密接接触者が主で、すでに自宅または集中隔離状態にあるため、地域コミュニティへの伝播は困難で、伝播を断ち切ったところに大きな意義があるとした。

 広州市政府は13日の記者会見の中で、公衆に対して各種防疫措置の遵守を呼びかけ、新型コロナの伝播リスクを低減するため、不要不急の理由で広州市外、広東省外へ出かけないこと、旅行社についても広州市、広東省外へのパッケージツアーを催行しないよう求めた。

 マカオとの往来も多い広州市や仏山市で再流行が続いていることを受け、このところマカオ政府は矢継ぎ早に水際措置の強化を進めており、特に広州・仏山両市への不要不急の渡航の一時見合わせるよう呼びかけも行われている。直近14日以内に広州・仏山両市に滞在歴がある全員を対象としたPCR検査の実施(結果はこれまでのところ全員陰性)や、マカオ入境時に14日間の隔離検疫の対象となる中リスク地域の指定が相次いで拡大されているほか、8日午前10時からは、広東省とマカオの間を往来するすべての人に対し、48時間以内の新型コロナPCR検査陰性証明の提示を必要とする措置が講じられている。

広州と広東省内外を結ぶ高速鉄道と地下鉄が乗り入れる巨大ターミナル「広州南駅」(資料)—本紙撮影

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