全体好調も日本人旅客減少幅35.7%―8月入境旅客統計

マカオ政府統計調査局は9月23日、今年(2013年)8月の入境旅客数統計を発表。総数はのべ2,871,088人となり前年同月比7.1%の増、うち日帰り旅客が1,445,589人で全体の50.3%を占めた。なお、昨年秋以降減少傾向にある日本人旅客だが、前月と比べて減少幅が約5ポイント改善している。

今年8月の入境旅客の出身地別では、中国本土旅客が前年同月比15.1%増の1,881,588人(うち個人旅行者894,403人)、省市別では広東省が861,944人、福建省75,787人が多かった。この他、韓国が0.7%増の48,395人、一方、香港が4.5%減の646,301人、中国台湾が7.2%減の98,647人、日本が35.7%減の27,333人だった。日本人旅客の減少幅は、前月の41.4%から改善の兆し。なお、長距離地区ではオーストラリアが1.6%増の6,813人、英国が0.5%増の5,214人と伸びた。一方、アメリカは6.1%減の12,714人、カナダが8.0%減の5,533人。

8月の旅客平均滞在時間は前年同月と変わらず1.0日、宿泊を伴う旅客の平均滞在時間は1.9日、同日帰り旅行者は0.2日。

今年1-8月の入境旅客数はのべ19,578,498人となり、前年比4.7%増。出発地別では、中国本土が11.1%、韓国が4.7%の増となった一方、香港が3.9%、中国台湾が10.0%、日本が34.3%の減少となっている。米国、オーストラリア、カナダの遠距離各国からの旅客も減少しているが、英国は伸長。

日本人旅客の減少幅が拡大している点について、日中関係の複雑化、それに伴う直行便の減便といったものに加え、マカオのホテル価格の高騰による他地域への顧客流出、昨今の円安傾向など複数の要因が考えられる。今後の回復の見込みは未知数。なお、一部LCC(格安航空会社)が日本とマカオを結ぶ新路線の開設を検討しているなどの話もある。

マカオ国際空港(資料)=マカオ・タイパ島―本紙撮影

マカオ国際空港(資料)=マカオ・タイパ島―本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は4月26日、今年第一四半期(2024年1〜3月期)の雇用…
  2.  マカオの公共路線バスで4月25日午前0時から中国本土版のアリペイ、香港版のアリペイ、マカオ以外の…
  3.  近日、マカオを含む中国華南の珠江デルタ地域では大雨が続いている。  マカオ政府海事・水務局…
  4.  マカオ貿易投資促進局(IPIM)は4月24日、マカオにおけるMICE誘致状況のアップデートを明ら…
  5.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…

ピックアップ記事

  1.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  2.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  3.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…

注目記事

  1.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  2.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  3.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  4.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun