マカオ、益隆爆竹工場跡の遊歩道が一般公開

 マカオ・タイパ島の旧市街地に位置し、政府文化局(ICM)が整備を進めてきた益隆爆竹工場跡の遊歩道が12月23日に一般公開され、同日オープニングセレモニーが開催された。

 遊歩道は全長約400メートルで、木々に囲まれた美しい自然の中を歩きながら、マカオの産業史を感じることができる。遊歩道と同時に「マカオ爆竹製造業歴史展」が開幕し、ミュージアムショップもオープンした。

 近年のマカオはカジノを中心とするツーリズム業で世界的に知られるが、爆竹製造業はかつてマカオの三大伝統手工業の一角を占めた。マカオの爆竹製造業は1920年代から急速に発展する中、タイパ島に多くの工場が建てられたという。当時のマカオの軽工業の発展を牽引する存在で、主要な輸出品となり、1950〜70年代にかけて全盛期を迎えた。

「マカオ爆竹製造業歴史展」会場イメージ=2022年12月23日(写真:ICM)

 益隆爆竹工場は当時マカオ第二の規模を誇る爆竹工場で、タイパ島で最も長く操業を続けたとのこと。また、マカオに現存する爆竹工場の跡地としても最大規模、華南地区で最も保存状況の良好な工業遺産のひとつに数えられ、マカオの近代工業史を今に伝える稀有な存在という。

 今回一般公開された遊歩道沿いには爆竹工場を構成した数々の建物があり、設置された二次元バーコードをスキャンすることで工場の歴史や爆竹製造工程についての情報が表示され、理解を深めることができる。

 今後、カフェや親子向け施設のオープンも予定されている。

益隆爆竹工場跡の遊歩道が一般公開に=2022年12月23日(写真:ICM)

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