マカオ、1〜8月累計カジノ税収11.8%減の516.68億パタカ(約6561億円)=財政黒字は4割縮小

マカオ政府財政局は9月28日付で今年(2016年)1〜8月期の財政収支を公表。昨今のカジノ売上の低迷長期化を受け、歳入の大半を占めるゲーミング税収(カジノ及びその他ギャンブル運営企業からの直接税)が前年同期と比較して1割超の落ち込みとなり、財政黒字もおよそ4割の縮小となったが、いずれも年度予算に対する進捗率は目標をクリアする水準で推移している。

今年1〜8月累計の歳入は前年同期比12.9%減の634億2610万パタカ(日本円換算:約8055億円)、年度(1〜12月)予算執行率は68.9%。このうち、ゲーミング税収は11.8%減の516億6800万パタカ(約6561億円)で、予算執行率は72.0%。歳入に占めるゲーミング税の割合は81.5%。

一方、歳出については3.9%増の455億5580万パタカ(約5785億円)に膨らんでいるが、予算執行率は51.4%にとどまっている。

財政収支は178億7020万パタカ(約2269億円)のプラスを確保できているが、黒字幅は38.4%の大幅減となった。予算執行率は515.1%となっている。

ちなみに、ゲーミング税の税率は、カジノの場合で売上のおよそ40%に設定されている。マカオの月次カジノ売上は昨年6月から今年7月まで26ヶ月連続で前年割れとなったが、8月になってようやくプラスに転じた。今年1〜8月の累計カジノ売上は前年同期比9.1%減の1443億9600万パタカ(約1兆8337億円)。売上低迷の理由として、中国本土富裕層を中心としたハイローラーと呼ばれるVIPカジノ客の流出が指摘されている。8月には大型IR(統合型リゾート)ウィンパレスの新規オープンがあった。

カジノのイメージ(資料)—本紙撮影

カジノのイメージ(資料)—本紙撮影

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