中国本土の新型コロナ新規市中感染者数が約半年ぶり5千人超に…最多は広東省の2106人、広州が主=11/6

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株の流入を受け、上海や北京といった主要都市を含む一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が11月7日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月6日の中国本土における新規市中感染確認者数は535人(前日から9人増)だったとのこと。内訳は広東省224人、内モンゴル自治区57人、河南省42人、重慶市42人、北京市41人、新疆ウイグル自治区30人、山西省22人、四川省19人、湖南省10人、雲南省10人、黒竜江省9人、陝西省7人、福建省5人、山東省5人、青海省3人、甘粛省2人、寧夏回族自治区2人、天津市1人、河北省1人、江蘇省1人、江西省1人、湖北省1人。このうち広東省の39人、四川省の5人、北京市の4人、陝西省の3人、黒竜江省の2人、福建省の2人、青海省の2人、山西省の1人、雲南省の1人、寧夏回族自治区の1人の計60人が無症状から感染確認へ転じた事案。

 市中の無症状感染例は4961人(前日から1067人増)。内訳は広東省1882人、内モンゴル自治区976人、新疆ウイグル自治区585人、黒竜江省281人、河南省264人、湖南省257人、青海省115人、重慶市84人、山東省74人、四川省74人、湖北省61人、山西省53人、甘粛省51人、福建省35人、河北省32人、雲南省30人、北京市18人、陝西省17人、遼寧省13人、天津市12人、吉林省10人、江蘇省8人、チベット自治区7人、安徽省6人、浙江省5人、江西省3人、広西チワン族自治区3人、寧夏回族自治区3人、上海市2人。

 無症状を含む新規感染者数は5496人で、2日連続増。また、5千人超となるのは今年5月5日以来、約半年ぶり。当時は上海で大規模なロックダウンが実施されていた。

 11月6日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は6617人(うち輸入性が504人)で、重症者は30人(輸入性ゼロ)。無症状の患者3万5255人(輸入性1097人)が医学観察下にあるとのこと。

 11月6日に新規感染例の報告があった省市区の数は全31のうち30で、前日から2増。このうち広東省(2106人)と内モンゴル自治区(1033人)が4桁に上ったほか、新疆ウイグル自治区(615人)、河南省(306人)、黒竜江省(290人)、湖南省(267人)、重慶市(126人)、青海省(118人)が3桁に。依然として多くの省市区で患者が出現する状況が続く。

 香港・マカオに隣接する広東省では、しばらく落ち着いた状況が続いた後、8月初旬以降は連日複数の感染例が出現している。6日の新規感染者数は前日から524人増で、急増が続く。同省の6日の報告例のうち93.6%が広州市からとなっており、中でも海珠区に集中している状況。海珠区を含む複数の区で7日も継続して全民PCR検査によるスクリーニングが実施され、海珠区では地下鉄およびバスが運休し、中高リスクゾーン内の企業と市民に外出機会の減少、自宅でのリモートワークの呼びかけも行われている模様。省内その他は汕頭市60人、茂名市38人、仏山市10人、梅州市7人、深圳市3人など。マカオと陸で接する珠海市でも無症状1人の報告があり、省外から鉄道を利用して市内に入ったとのこと。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港では昨年末から流行第5波が続いており、直近の単日新規感染者数は5千人前後で推移。9月26日からは入境時の義務的隔離検疫も不要となり、事実上ウィズコロナに転換したといえる。マカオについては長期にわたって市中感染確認数ゼロの落ち着いた状態を維持。こちらは中国本土に倣ってゼロコロナ政策を堅持する方針を示している。なお、マカオ市中では10月26日以降、相次いで珠海市から流入した輸入性あるいは輸入関連性の陽性者が出現したが、11月5日までに安全が確認されたとして従前の常態防疫体制に戻った。

中国広東省広州市内にある高層ビル(資料)—本紙撮影

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