マカオでインフルエンザ様疾患が増加傾向…衛生当局が予防呼びかけ

 マカオ政府衛生局は1月3日夜、マカオにおけるインフルエンザ様疾患が増加傾向にあるとし、市民に対して一層の予防策を講じる注意するよう呼びかけた。

 同局では、医療機関のインフルエンザ様疾患モニタリング資料によれば、12月初旬からインフルエンザ様疾患の受診者の増加が始まり、特に成年の症例が顕著とした。2023年第52週の成人救急インフルエンザ様疾患受診者数比率は100人あたり12.3人、児童は37.2人でベースラインを上回っている状況が、2023年9月のインフルエンザ流行期のレベル(成人15.5人、児童52.1人)には達していないとのこと。

 2023年12月初旬から直近まで、衛生局公衆衛生試験所がインフルエンザ様患者から検出したインフルエンザウイルス比率も上昇しており、2023年第52週の陽性率は前月から14.1ポイント上昇の24.4%だったという。検出されたインフルエンザウイルスの型はA型H3N2が82.6%を占め、B型が14.5%、A型H1N1が1.4%。その他の呼吸器系ウイルス検出については、エンテロ/ライノウイルスが17.6%、アデノウイルスが16.5%とした。

 インフルエンザ様疾患の集団感染事案は2023年12月から直近までに46件あり、感染例401人。主に幼稚園、小中学校で発生したとのこと。内訳は17件がA型インフルエンザウイルス、4件がアデノウイルス、2件がB型インフルエンザウイルス、2件がA型インフルエンザウイルスと新型コロナウイルスの混合、1件がエンテロ/ライノウイルスによるもので、他の20件については検査結果陰性または検査中とした。

 2023年1月から直近までのマカオにおける肺炎を併発したインフルエンザ重症例は89例あり、患者の年齢は2〜96歳、男性58人、女性31人で、このうちインフルエンザワクチン接種者は10人にとどまり、近日死亡も1例確認されたとのこと。

マカオ政府衛生局(写真:GCS)

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