マカオのカムペックパラダイスカジノが12月1日をもってクローズに
- 2025/11/26 18:38
- カジノ・IR
2023年1月1日に施行されたマカオの改正娯楽場幸運博彩経営法律制度(通称「新カジノ法」)の規定により、マカオにおけるカジノ施設はマカオ政府とカジノ経営コンセッションを結ぶ事業者の所有する物件内に設置することが必須となり、3年間(2025年12月31日まで)の過渡期が設けられた。
この影響を受けるのが、コンセッション事業者の所有ではない物件内(主にマカオ半島新口岸地区の中小規模のホテル内)にあり、フランチャイズのような契約形態で運営される「衛星カジノ」と呼ばれるカジノ施設群だ。2022年にかけて法改正手続きが進む中、もともと約20軒あった衛星カジノのうち一部が新法施行前にクローズし、また過渡期の満了が近づく中で早じまいする施設も相次いでおり、現時点で5軒を残すのみという状況。
マカオ政府でカジノ監理を管轄する博彩監察協調局(DICJ)は11月26日夕方、衛星カジノのひとつでマカオ半島新口岸地区の商業ビル内に入る「カムペックパラダイスカジノ(金碧匯彩娛樂場/Kam Pek Paradise Casino)」について、新カジノ法の関連規定及び業務状況を理由に、所属するコンセッション事業者のSJMリゾートとの協議を経て、来月(12月)1日午後11時59分をもって営業を停止(クローズ)する予定と発表。
同局では、同施設が正式に営業を停止する際、現場に職員を派遣し、SHMリゾーツ社が事前に提出した計画に基づき、適切に営業を終了させるとともに、キャッシャー内の現金とゲーミングチップ、未換金のキャッシュバウチャーなどが秩序正しく規範的に処理されるよう、クロージング手続き全体を実地監視するとのこと。また、同施設の従業員584名についても、労工事務局と緊密に連携し、報酬、福利厚生、条件面等を含めて適切に処遇するよう運営側に求めるとした。

衛星カジノをめぐっては、SJMリゾーツ社の「グランドビューカジノ」が今年7月30日、メルコリゾーツ(マカオ)社の「グランドドラゴンカジノ」が9月22日、SJMリゾーツ社の「グランドエンペラーカジノ」が10月30日、ギャラクシーカジノ社の「ワルドカジノ」が10月31日、SJMリゾーツ系の「レジェンドパレスカジノ」が11月12日、カーザレアルカジノが11月21日をもってそれぞれクローズ済み。
このほか、SJMリゾーツ社とDICJは11月20日、マカオ半島新口岸地区にあるSJMリゾーツ社系の「ポンテ16カジノ」について、同月28日午後11時59分をもって営業を終了することをそれぞれ明らかにしている。衛星カジノのうち、ポンテ16カジノとルアークカジノについては、当初SJMリゾーツ社が直営方針に転換することで継続意向を示していたが、同日同社がポンテ16の買収を断念とルアークホテルの買収決定を同時発表した。現時点で直営化による継続の方向となっている衛星カジノ施設はルアークカジノのみで、その他については年末までにクローズとなる見通し。
なお、衛星カジノ施設のクローズにあたり、各運営会社は当該施設に割り当てられていたゲーミング(カジノ)テーブルとマシンについて、それぞれ傘下の別施設に再配置して引き続き稼働を継続することを明らかにしている。






















