カジノ税収7%増の約1.6兆円 歳入の83.5%占める マカオ1-10月期

マカオ政府財政局は11月14日、今年(2014年)1-10月期のマカオ特別行政区の財政収支レポートを発表した。歳入は前年同期比4.7%増の1379.9億パタカ(日本円換算:約2.2兆円)、歳出は464.2億パタカ(約6800億円)。執行率では、歳入の収入率が93.5%、歳出の執行率は59.8%となっている。歳入全体に占めるカジノ税収の割合は83.5%。

1-10月期の財政収支は855億5789万パタカ(約1.3兆円)の黒字。前年から約3800万パタカ(約5.6億円)、0.04%の微減。その要因として、政府投資資産の売却による歳入が昨年から35億6580万パタカ(約523億円)減少したことなどが挙げられる。

今年6月以降、マカオのカジノ売上が5ヶ月連続で下落しているが、1-10月期のカジノ税収(カジノライセンス直接税)は前年同期比7.0%増の1102億3850万パタカ(約1.6兆円)となっており、執行率は93.5%に達している。2014年のカジノ売上は前年並み、または若干の下落となることが見込まれているが、カジノ税収については、予算達成がほぼ射程圏内という状況。

なお、マカオは1999年12月20日に中国へ返還されて以降も、憲法に相当するマカオ基本法の規定により独立採算制を維持しており、中央政府へのいわゆる「上納金」は不要だ。

マカオのカジノ(写真はイメージ)―本紙撮影

マカオのカジノ(写真はイメージ)―本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ金融管理局は5月14日、今年(2024年)4月末のマカオ特別行政区の外貨準備高(外匯儲備資…
  2.  マカオの統合型リゾート(IR)運営企業SJMリゾーツ社がマカオ特別行政区の成立25周年を記念して…
  3.  マカオ政府とカジノ運営コンセッションを結ぶ6陣営の一角、ギャラクシーエンターテイメントグループ(…
  4.  このほど5月27日から中国本土から香港・マカオへの「自由行」と呼ばれる個人観光旅行スキーム(In…
  5.  マカオの公共放送局でラジオ・テレビ兼営の「澳門廣播電視(略称:TDM)」が5月13日に開局40周…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  2.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…

注目記事

  1.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  2.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  5.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun