マカオカジノ運営3陣営、ディーラー職スタッフへ配転提案=市場低迷によるコスト削減策の一環か

マカオのカジノ売上が昨年(2014年)6月から今年8月まで前年割れが続くなど、低迷が長期化の様相を呈している。マカオ政府が今年8月に公表した最新統計で、カジノディーラーの数が6年ぶりにマイナスに転じたことが明らかになった。

マカオの日刊英字経済紙マカオ・ビジネス・デイリーが9月15日付紙面で報じた記事によると、地元カジノ従業員互助組織FMG(澳門博彩最前線)の李國強副理事長が同紙の取材に対し、(マカオのカジノ経営ライセンスを保有する6陣営のうち)SJMホールディングス、メルコ・クラウン・エンターテインメント、ギャラクシーエンターテインメントグループの3陣営がディーラー職スタッフに対して配置転換を提案しているとコメントしたとのこと。

同氏はこの配転提案の動きについて、カジノ売上の低迷に伴うコスト削減策の一環であると指摘し、ディーラー職スタッフの間で収入減につながるのではないかとする懸念が広がっているとした。

マカオ政府統計調査局が今年8月19日に公表した今年(2015年)第2四半期の人材関連統計によると、ゲーミング(カジノ)業界従事者数(カジノ仲介及び仲介パートナー、いわゆる「ジャンケット」除く)は前年同期比1.3%増の5万7422人とプラスだったが、カジノディーラー職に限ると2.5%減の2万5072人となり、2009年第2四半期以来、6年ぶりにマイナスを記録した。

カジノチップとバカラのゲーミングテーブルのイメージ(資料)—本紙撮影

カジノチップとバカラのゲーミングテーブルのイメージ(資料)—本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ政府旅遊局(MGTO)は12月8日、同局が日本旅行業協会(JATA)を通じて組織した東京と…
  2.  澳門海關(マカオ税関)は12月6日、マカオ警察総局による指揮の下、各保安部門が地域社会の良好な治…
  3.  冬のマカオの街を美しく彩る毎年恒例のイルミネーションイベント「ライトアップマカオ2024(中国語…
  4.  マカオ政府が経済ダイバーシティ化の一環、また「舞台芸術の都」を築く目標に沿ってコタイ地区の南東部…
  5.  マカオ政府統計・センサス局は12月6日、今年(2024年)8〜10月の住宅価格指数を公表。 …

ピックアップ記事

  1.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  2.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  3.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…
  5.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  4.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun