マカオ、サンズ系IR併設の大型モールがブランド品ネット予約サービス導入

米カジノ大手ラスベガスサンズグループ傘下のサンズチャイナがマカオ・コタイ地区の大型IR(統合型リゾート)内に展開するショッピングモール「サンズショップス」がブランド品の事前ネット予約サービスを導入した。

サービス名は「クリック・トゥ・リザーブ」で、サンズショップスの公式ウェブサイトを通じて事前に商品を予約しておくことで、在庫がある場合に最大48時間取り置きができるというもの。なお、ネット通販ではなく、決済及び商品の受け取りはモール内の実店舗となる。こういった取り組みはマカオで初めてとなる

サービス導入にあたり、ティファニー、バリー、ジミーチュウ、フルラ、クワンペン、MCM、バング&オルフセンのサンズショップス限定商品が用意されるとのこと。

サンズショップスはいずれも館内通路で直結するヴェネチアンマカオ内の「ショップス・アット・ヴェネチアン」、ザ・プラザ内の「ショップス・アット・フォーシーズンズ」、サンズコタイセントラル内の「ショップス・アット・コタイセントラル」の3つのモールの総称で、総店舗数は650とマカオ最大規模を誇る。

マカオはフリーポートで消費税もないことから、特に中国本土旅客の間でショッピング天国として知られる存在。しかし、昨今の中国経済のスローダウン、反汚職キャンペーン、さらに、マカオの通貨パタカの為替レートが米ドルと連動していることから、人民元の相次ぐ切り下げや円安に伴う中国本土旅客の消費意欲の冷え込み、日本への流出など、マカオのリテール業が逆風に晒されている。中国本土旅客の「爆買い」に沸く日本とは対照的だ。

今回のサンズリテールによる事前ネット予約サービス導入も、巻き返し策のひとつと捉えることができる。

サンズチャイナのIR、手前がザ・プラザ、奥がヴェネチアンマカオ(資料)=マカオ・コタイ地区—本紙撮影

サンズチャイナのIR、手前がザ・プラザ、奥がヴェネチアンマカオ(資料)=マカオ・コタイ地区—本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…
  2.  マカオ治安警察局は7月26日、マカオ警察総局による指揮の下、マカオの良好な治安環境の保護・維持を…
  3.  ユネスコのアジア太平洋地域世界遺産研修研究所は7月23日、第46回国連大会が開催中のインド・ニュ…
  4.  マカオ司法警察局は7月25日、マカオで覚醒剤の密売したとしてタンザニア人旅客の20代の男を逮捕し…
  5.  マカオ治安警察局は7月25日、カジノ施設が集積するマカオ半島新口岸地区にあるスーパーマーケットで…

ピックアップ記事

  1.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…
  2.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  3.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…

注目記事

  1.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  2.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  3.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  4.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年8月号
(vol.134)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun