マカオの11月新規ローン承認額、商業不動産向けが前月から半減
- 2016/1/13 11:11
- 産業・経済
マカオ政府金融管理局が1月12日に発表した今年(2015年)11月の住宅及び商業物件向けローン関連統計の内容をみると、カジノ低迷の長期化に伴い、地元住民による住宅及び商業不動産投資意欲にもマイナス影響が及んでいることが伺える。
新規住宅ローン貸付承認総額は前月から1.2%下落の24億パタカ(日本円換算:約355億円)。このうち、マカオ居民(=マカオ居留権保有者)が占める割合は97.2%。金額ベースではマカオ居民向けが2.4%減、非居民向けが78.9%増。前年同月比では46.8%の下落となった。
プレビルド(未完成)物件に対する新規貸付承認額は前月から27.0%上昇となる4億パタカ(約59億円)。このうち、総額の89.9%を占めるマカオ居民向けが19.6%上昇。前年同期比では2.2%の下落となった。
新規商業物件向けローン貸付承認額は前月から54.7%下落の42億パタカ(約622億円)。このうち、マカオ居民が占める割合は99.5%。金額ベースでは、マカオ居民向けが52.4%、非居民向けが95.5%のそれぞれ下落。前年同期比では14.9%上昇。
11月末時点の住宅ローンの未返済残高は1706億パタカ(約2兆5257億円)で、前月末から0.2%、前年同時期から13.0%のそれぞれ増。このうち、マカオ居民が占める割合は88.3%。マカオ居民と非居民の未返済ローン残高は前月からそれぞれ0.2%増、0.3%減。
商業物件向けローン未返済残高は前月末から1.8%、前年同時期から37.9%のそれぞれ増となる1627億パタカ(約2兆4087億円)。このうちマカオ居民が占める割合が88.3%。マカオ居民と非居民の未返済ローン残高はそれぞれ前月から1.5%増、3.8%増。
11月末締めの住宅ローン未返済比率は0.09%で、前月末から0.01ポイント、前年同月から0.02ポイントのそれぞれ上昇。商業物件向けローンの未返済比率は0.07%で、前月末から0.06ポイント、前年同月から0.01ポイントのそれぞれ上昇。