マカオ、漁船使った密航グループを初摘発…8ヶ月にわたり中国本土出身者を運ぶ

マカオ司法警察局の発表によれば、同局が密航グループが漁船を使って中国本土出身者をマカオに運んでいるとの情報を入手したことを受け、マカオ税関と合同で9月24日未明、マカオ半島西岸にある内港7号ピアにおいて停泊許可のない漁船1隻に対する摘発を実施した。漁船を使った密航事案の摘発は今回が初めてとのこと。

摘発時、中国本土出身の漁船のオーナーの男が中国本土からの密航者の男を連れて上陸し、マカオ側の協力者の男へ引き渡すところだった。司法警察局は3人のほか、漁船を操縦していた中国本土出身の男の1人の計4人を逮捕。船内を捜索したところ、大量の現金及び折りたたみナイフ1本が見つかった。

その後の両局の調べで、この密航グループは少なくとも8ヶ月にわたって活動を行なっており、密航者から1回あたり2.5万〜5万人民元(日本円換算:約42万〜84万円)の密航費用を受け取っていたという。また、今回逮捕された密航者はマカオ入境禁止期間中だったことも判明したとのこと。

司法警察局では、被疑者4人について、組織犯罪、密航ほう助、禁止武器所持、非法再入境などの罪で送検するとともに、事件についてさらに詳しい調べを進める方針。

マカオ司法警察局とマカオ税関による漁船内部の捜索の様子(写真:マカオ司法警察局)

マカオ司法警察局とマカオ税関による漁船内部の捜索の様子(写真:マカオ司法警察局)

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