マカオ当局、ネズミ出現リスクでフードデリバリー1店舗に営業停止措置命じる

 マカオでは、地元大手スーパーチェーンの食品売場とみられるラックの中をネズミが動き回る動画がSNSに掲載され、市民の間で大きな物議を醸したことをきっかけに、このところ食品安全行政を管轄する市政署(IAM)が小売店・レストランに対するネズミリスク管理関連のパトロールを強化して臨んでいる。

 IAMは10月30日、マカオ半島北区の祐漢エリアにあるフードデリバリー専門の1店舗にネズミが出現したとする通報を受け、速やかに当該店舗へ職員を派遣して調査を実施したところ、店舗全体としてネズミ防除対策が不十分であり、調理エリアにネズミ防除設備もなく、店内にネズミが出現した形跡が確認できたとし、即時営業停止、店内のすべての生鮮食品の破棄、全面清掃・消毒の実施を命じたことを明らかにした。

IAMがネズミ出現リスクにより実施したフードデリバリー1店舗に対する調査の様子=2025年10月30日(写真:IAM)

 IAMでは、食品安全リスクを考慮して、上述の措置を講じるに至ったと説明。営業再開については、再検査をクリアする必要があるとした。

 IAMによれば、政府として長期にわたってネズミの防除に取り組んでおり、食品業界についてはしっかりネズミ対策を実施することで食の安全を守るという社会的責任を果たす責任があり、ネズミの通り道や隠れる場所を作らない、ネズミにとっての食料源を断つ環境づくりを進めるよう累次の呼びかけを行った。

IAMがネズミ出現リスクにより実施したフードデリバリー1店舗に対する調査の様子=2025年10月30日(写真:IAM)

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