ホテル建設ラッシュ続くマカオ、建設中及び設計段階が48軒…18年第3四半期=客室供給数は現状1.3倍の5.1万室規模に

近年、マカオでは新興埋立地のコタイ地区及びマカオ半島の沿岸地区を中心に大型カジノIR(統合型リゾート)、ホテルを含む複合ビル等の建設ラッシュが続いている。

マカオ政府土地工務運輸局は11月19日、今年第3四半期(2018年7〜9月期)時点で建設中のホテルが19軒、設計段階のものが29軒あり、供給客室数は前者が6793室分、後者が5653室分に上ることを明らかにした。いずれも第2四半期時点と同数。(エリア別内訳は文末のデータ参照)

マカオ政府統計調査局の資料によれば、今年第3四半期末時点で営業中のホテル数は前年の同じ時期から9軒増の116軒、客室供給数は5.5%増の3万8800室となっており、これに建設中及び設計段階の数を加えると、将来的にホテル数が約1.4倍の164軒、客室供給数が約1.3倍の5万1246室となる。

マカオは人口約66万人、面積約30平方キロという小さな街だが、世界遺産やカジノを核とした大型IR(統合型リゾート)に加え、マカオグランプリなどの国際イベントが数多く開催されるアジア有数の観光都市として知られ、昨年の年間訪マカオ旅客数は3250万人に上った。

なお、カジノ売上では米国ラスベガスのおよそ6倍という圧倒的な世界一のポジションにあるマカオだが、ホテル客室供給数では同市の約15万室を大きく下回っている。

マカオの今年1〜9月累計のホテル宿泊客数は前年の同じ時期から7.8%増の1048.2万人、平均客室稼働率は3.6ポイント上昇の89.3%、ホテル宿泊客の平均滞在時間は横ばいの1.5日。宿泊を伴う旅客全体に占めるホテル宿泊者の割合は0.3ポイント上昇の72.7%。近年、大型ホテルの開業が相次ぎ、客室供給数も右肩上がりに増えているが、需要も追いついており、平均客室稼働率は高位をキープしている。

【資料】
2018年第3四半期時点で建設または設計段階のホテルデータ(エリア別)
<マカオ半島>
・建設中:15軒 1303室
・設計段階:23軒 2594室
<タイパ島>
・建設中:なし
・設計段階:1軒 126室
<コタイ地区>
・建設中:3軒 5479室
・設計段階:4軒 2476室
<コロアン島>
・建設中:1軒 11室
・設計段階:1軒 457室

大型カジノIR(統合型リゾート)が建ち並ぶマカオ・コタイ地区の風景(資料)=2018年2月ー本紙撮影

大型カジノIR(統合型リゾート)が建ち並ぶマカオ・コタイ地区の風景(資料)=2018年2月ー本紙撮影

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