マカオ、19年12月のインバウンド旅客数 対前年13.6%減の約308万人…1〜12月累計は10.1%増の約3941万人で過去最多

 マカオ政府統計調査局は1月21日、昨年(2019年)12月の訪マカオ外客数(インバウンド旅客数)統計を公表。月次のインバウンド旅客数は前年同月から13.6%減の308万3406人(延べ、以下同)だった。

 昨年12月のインバウンド旅客全体のうち、宿泊を伴う旅客は前年同月から15.3%減の147万5642人、日帰り旅客は12.1%減の160万7764人。日帰り旅客が全体に占める割合は52.1%。旅客の平均滞在時間は1.2日で、内訳は宿泊を伴う旅客が2.2日、日帰り旅客が0.2日。いずれも横ばいだった。

 国・地域別で最多だったのは中国本土旅客で、14.5%減の209万4810人。個人旅客に限ると15.9%減の97万5882人。中国本土旅客が全体に占める割合は67.9%。なお、マカオに近い広東省の珠江デルタ地域にある9市からの旅客は27.5%増の104万7947人だったことから、中国本土の中長距離客が減ったことがわかる。

 その他の国・地域では、人数が多い順に香港が3.9%減の56万5129人、台湾が14.3%減の7万9714人、フィリピンが14.5%増の4万7166人、韓国が39.3%減の4万6903人、マレーシアが20.5%減の2万6370人、日本が43.2%減の1万8671人。

 前年同月からのマイナス要因として、港珠澳大橋の開通(昨年10月24日)から1年が経過してブームが落ち着いたこと、昨今の香港情勢の深刻化に伴い香港とセットでマカオを訪れる需要に影響が及んだことなどが挙げられる。

港珠澳大橋のマカオ側と香港側のイミグレーション施設と往来するシャトルバスに乗り込む乗客=2018年10月24日、港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設内(写真:GCS)

港珠澳大橋のマカオ側と香港側のイミグレーション施設と往来するシャトルバスに乗り込む乗客=2018年10月24日、港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設内(写真:GCS)

 昨年通期(1〜12月累計)の訪マカオ旅客数は前年から10.1%増の3940万6181人。宿泊を伴う旅客は0.8%増の1863万2699人、日帰り旅客は20.0%増の2077万3482人。国・地域別では中国本土旅客が10.5%増の2792万3219人で、全体の70.9%を占めた。その他の国・地域では、人数の多い順に香港が16.2%増の735万4094人、台湾が0.2%増の106万3355人、韓国が8.6%減の74万3026人、フィリピンが35.6%増の42万3106人、日本が9.2%減の29万5783人。

 昨年通期の入境ルート別では、陸路が32.2%増の2929万1186人。陸路の内訳では、マカオ半島北部の關閘が14.9%増の2093万1567人、港珠澳大橋が陸路全体の18.4%を占める538万1058人。港珠澳大橋という新たな競合ルートが現れたこともあり、海路は39.5%の大幅減となる626万7619人にとどまった。空路は16.7%増の384万7376人。

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