マカオ政府が全カジノ事業の一時停止を決定…期間は半月=カジノ従業員の新型コロナウイルス感染確認受けての防疫措置

 中国・湖北省武漢市で集中発生している新型コロナウイルスによる肺炎(通称:武漢原因不明肺炎)。世界各地で感染拡大に対する懸念が高まる中、中国本土からのインバウンド旅客が多いマカオでも、官民の間で各種防疫対策が進んでいる。

 マカオ政府の賀一誠行政長官は2月4日午後1時(現地時間、以下同)に政府本部ビルで緊急記者会見を開き、同日午前の政務会議でマカオにおけるすべてのカジノ事業及び関連娯楽事業を半月にわたって停止することを決定したと発表。

 賀氏によれば、4日午前に9人目の新型コロナウイルス感染が確認されたマカオ人の女性(29)がカジノ運営企業に勤務しており、送迎バスやスタッフ食堂を利用していたことが判明したとのこと。

 なお、具体的な事業停止のタイミングについては、4日午後にカジノ6社と会議を行った上で決定するとしたが、早ければ今夜からになるとのこと。半月後に状況が安定している場合には、すぐに再開するとした。(*2020年2月4日午後5時25分情報更新:マカオ政府は4日夕方の記者会見で2月5日午前0時からマカオにあるカジノ全41施設の営業を15日間停止すると発表。競馬及びスポーツベッティングについても対外サービスが15日間中止となる。)

 マカオのカジノ施設は基本的に年中無休の24時間営業。近年、大型台風の襲来時に数日間の閉鎖はあったが、半月にわたる長期の閉鎖は極めて異例。

【2020年2月4日午後4時30分追記】
マカオのカジノ施設における主な新型コロナウイルス感染症防疫対策
・1月上旬〜:カジノ施設のゲスト及び従業員入口に体温測定装置を順次設置
・1月22日〜:カジノフロアでの業務に従事するスタッフのマスク着用義務化
・1月27日〜:入境前14日以内に湖北省滞在歴のあるゲストの入場禁止
・2月1日〜:カジノフロア入場ゲストのマスク着用義務化
・2月4日:カジノ施設の一時閉鎖決定(期間は半月)

カジノのイメージ(資料)—本紙撮影

カジノのイメージ(資料)—本紙撮影

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