マカオ、20日連続で新型コロナの新規感染確認ゼロ

 中国・湖北省武漢市で集中発生している新型コロナウイルスによる肺炎について、世界各地で感染拡大に対する懸念が高まる中、中国本土からのインバウンド旅客が多いマカオでも、官民の間で各種防疫対策が進んでいる。

 マカオ政府新型コロナウイルス感染対策センターは2月24日午後5時(現地時間、以下同)から定例記者会見を開催。同センターによれば、直近24時間以内に新たな新型コロナウイルス感染確認例はなかったとのこと。マカオにおける直近の新規感染確認は2月4日のことで、20日連続で新規感染確認ゼロとなった。

 これまでの累計患者数は10人で、最初の7人が武漢からの旅客、直近の3人がマカオ人。すでに治癒し退院した人の数は6人に上り、いずれも武漢からの旅客。残る4人についても軽症で、発熱や明らかな呼吸困難といった症状はないとのこと。

 目下、感染疑いで検査結果待ちが11人、隔離施設で経過観察中が11人存在。隔離施設にいる人の内訳はクルーズ船「ウエステルダム号」と「ダイヤモンドプリンセス号」のマカオ人乗客で20日、22日にカンボジアのシアヌークビルと日本の横浜から香港経由で帰還した5人(いずれも呼吸器関連症状なし)と14日以内に中国本土滞在歴のある就労ビザ保有者の6人とした。

 マカオ政府は1月後半以降、一連の春節イベントの中止、世界遺産含む文化施設の一時休館、カジノ・娯楽施設の一時休業といった観光都市としての魅力をあえて消すと同時に、中国本土との往来を物理的に制限すること、マカオ住民に対しても不要不急の外出を控えさせる策などを講じることで、これまでのところ感染拡大の食い止めに成功しているといえる。

2月24日夕方に開催されたマカオ政府新型コロナウイルス感染対策センターによる定例記者会見(写真:マカオ政府新型コロナウイルス感染対策センター)

 カジノ施設は2月20日午前0時から半月ぶりに再開可能となった。即再オープンしたのは29施設で、24日から新たに4施設が再オープンしたとのこと。現在も一時休業中の施設は8施設で、このうち3施設は以前から休業していたもの。新型コロナウイルス防疫対策により一時休業したカジノ施設は、2月20日から数えて30日以内に再オープンしなければならないと法律で定められている。

 なお、政府新型コロナウイルス感染対策センターでは、20日連続で域内の新規感染確認はなかったが、今が流行拡大を抑える重要な時期であり、市民に対して高発生地区へ不要不急の渡航をしないこと、外出を控え家の中に留まること、人の集まりを避けること、外出時にはマスクを着用すること、手洗いをしっかりとすることなど、気を緩めず政府の防疫指針に引き続き協力するよう呼びかけている。

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