マカオ政府、14日以内にイタリアとイラン滞在歴ある入境者を指定施設で14日間の医学観察対象に…韓国と合わせ3ヶ国=新型コロナ流行急拡大受け

 中国・湖北省武漢市で集中発生している新型コロナウイルス感染症について、世界各地で感染拡大に対する懸念が高まる中、中国本土からのインバウンド旅客が多いマカオでも、官民の間で各種防疫対策が進んでいる。

 マカオ政府新型コロナウイルス感染対策センターは2月29日午前、WHO(世界保健機関)発出資料を根拠にイタリアとイランにおける新型コロナウイルス感染症の流行が深刻となり、他の多くの国へ流行が拡大している状況を鑑み、29日正午(マカオ時間)以降、マカオ入境前14日以内にイタリア、イランに滞在歴のあるすべての入境者に対し、マカオ政府の指定場所において14日間の医学観察を行う(マカオ政府または衛生局によるその他防疫措置を講じる可能性も含む)と発表。

 対象となる人のうち、マカオ居民(マカオ居留権保有者)については、条件付きで自宅での医学観察も可能となるが、非居民については、政府が指定するホテルに限られ、滞在にかかる費用はすべて自己負担になるとした。

 イタリア、イランのほか、すでに26日正午からは14日以内に韓国滞在歴のある人が同措置の対象となっている。

 このほか、マカオ政府は2月20日からマカオ半島北部の陸路の主要な玄関口にあたる關閘イミグレーション横の体育館、マカオ国際空港に隣接するタイパフェリーターミナルの2ヶ所に「医学検査ステーション」を設け、新型コロナウイルス感染症患者が多く確認されている「高発生地区」からの入境者を対象(陸・海・空路すべて)に6〜8時間の検査を行い、検査結果に問題がないと判断された場合は入境が認めらる。

 高発生地区に指定されているのは「広東省、河南省、浙江省、湖南省、安徽省、江西省、江蘇省、重慶市、山東省、四川省、黒龍江省、北京市、上海市」の中国本土の10省3市で、マカオ入境14日以内にいずれかを訪れていた場合には、医学検査の対象となる。検査忌避はできないルールとなっている。武漢市含む湖北省については、1月27日から合法医療機関が発行した医師による新型コロナウイルス未感染証明書の提出が必須化されている。

 マカオ政府では、今後、医学観察あるいは高発生地区の対象国・地域の拡大の可能性も否定しないとしている。

新たな防疫対策として設置される医学検査ステーション=マカオ・工人體育館(写真:GCS)

 本稿執筆時点(マカオ時間2月29日午後0時)のマカオにおける新型コロナウイルス感染確認者数は累計10人で、内訳は7人が武漢からの旅客、3人がマカオ人。このうち武漢からの旅客7人とマカオ人1人の計8人が治癒し退院済み。2月5日以降、現在まで25日連続で新規感染確認ゼロが続いている。

 マカオ政府は1月後半以降、一連の春節祝賀イベントやMICEイベントの中止、世界遺産含む文化施設の一時休館、カジノ及びレジャー・娯楽施設の一時休業(カジノは2月5日から19日まで、レジャー・娯楽施設は同日から3月1日まで)といった観光都市としての魅力をあえて消すと同時に、中国本土及び他の高発生地区との往来を物理的に制限すること、マカオ住民に対しても不要不急の外出を控えさせる策などを講じることで、これまでのところ感染拡大の食い止めに成功しているといえる。

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