マカオ、20年2月のホテル客室稼働率わずか15%…対前年76.9pt下落…新型コロナ防疫対策の影響でインバウンド旅客激減

 マカオは人口約67万人、面積約32平方キロという小さな街だが、世界遺産やカジノを核とした大型IR(統合型リゾート)に加え、マカオグランプリをはじめとした大規模イベントが数多く開催されるアジア有数の国際観光都市として知られる。

 マカオ政府統計調査局発表資料によれば昨年(2019年)通期の訪マカオ外客数(インバウンド旅客数)は前年から10.1%増の延べ(以下同)3940万6181人で、3000万人の大台を6年連続突破するとともに、3年連続で最多記録を更新。しかしながら、今年(2020年)1月下旬から新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への防疫対策が強化されたことを受け、インバウンド旅客数が激減。2月のインバウンド旅客数は前年同月から95.6%減の15万6394人、このうち宿泊を伴う旅客は96.0%減の8万1090人にとどまった。

 マカオ政府統計調査局は3月30日、今年2月のホテル宿泊客関連統計を公表。同月の平均ホテル客室稼働率(簡易宿泊施設に相当するペンサオンを含む、以下同)はわずか15.0%で、前年同月から76.9ポイント(pt)の大幅下落となった。

 ホテル等級別では、5つ星が前年同月から84.0pt下落の10.0%、4つ星が69.4pt下落の19.6%、3つ星が69.0pt下落の24.2%、2つ星ホテルが33.8pt下落の36.9%、ペンサオンが22.3pt下落の43.3%。なお、5つ星ホテルの供給客室数が0.4%増、4つ星ホテルが23.7%減、3つ星ホテルが横ばいだった点も考慮する必要がある。2つ星とペンサオンについては入境制限が講じられたことに伴い中国本土からの越境通勤者の仮住まいとして利用されたことで下落幅が小さかった。

 今年2月末現在、マカオで営業中のホテル数は前年同時期から2軒増の115軒、供給客室数は3.8%減の3.73万室あり、このうち5つ星ホテルが1軒増の36軒で、供給客室数は全体の65.7%を占める2.45万室。

 今年2月のマカオのホテル宿泊客数は前年同月から85.4%減の15.7万人。主な内訳は中国本土旅客が86.3%減の10.6万人、香港旅客が81.0%減の2.1万人、台湾旅客が94.0%減の2000人、韓国旅客が97.2%減の1400人、日本旅客が91.9%減の900人だった。ホテル宿泊客の平均滞在時間は0.3日延びて1.8日。

 今年1〜2月累計のホテル客室稼働率は前年の同じ時期から42.1pt下落の50.3%、ホテル宿泊客数は46.4%減の123.6万人、ホテル宿泊客の平均滞在時間は0.1日延びて1.6日。

入境制限を含む厳格な新型コロナ防疫対策の影響でインバウンド旅客が激減したマカオ。写真は観光名所、世界遺産・セナド広場=2020年2月26日本紙撮影

 マカオでは、2月5日に防疫対策強化の一環として全カジノ施設が15日間の一時休業となって以降、IR(統合型リゾート)併設の高級リゾートホテルを含む29軒(3899室分)が一時休業に入った。その後、2月20日午前0時からカジノ施設の営業が再開したのを機に、一時休業中だったホテルも相次いで営業を再開している。目下、域外からの新型コロナ流入防止策として、隔離下における14日間の医学観察措置(隔離検疫)が講じられており、政府が12ホテル、約4500室分を借り上げ、およそ2500人が滞在している。

 参考までに、マカオの昨年通期の平均客室稼働率は90.8%だった。

 本稿執筆時点(3月30日午後2時10分)のマカオにおける累計患者数(感染確認)は38人。2月4日までに武漢からの旅客が7人、マカオ人が3人の感染が確認されて以降、40日間にわたって新規感染確認ゼロが続いたが、以降は中国以外からの輸入症例が25例相次いでいる。2月4日以前の感染確認者については、3月6日までに全員が治癒し退院済み。目下、28人が指定医療機関となる仁伯爵綜合醫院あるいはコロアン島の公共衛生臨床センターの陰圧病室で入院治療を受けており、うち1人が重症とのこと。

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