マカオ、4月のインバウンド旅客数99.7%減の約1.1万人…新型コロナの影響甚大、水際対策強化で前月から下落幅拡大

 マカオ政府統計調査局は5月21日、今年(2020年)4月の訪マカオ外客数(インバウンド旅客数)統計を公表。

 マカオでは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)防疫対策の一環として1月下旬から入境制限が講じられており、流行が世界へ拡大したことに伴い3月下旬から水際対策が一層強化された。国際観光都市マカオはかつてない逆風に晒されている。

 4月のインバウンド旅客数は前年同月から99.7%減の大幅減となる1万1041人(延べ、以下同)にとどまった。前月(3月)との比較でも94.8%減。

 国・地域別で最多だったのは中国本土からの旅客で、全体の95.1%を占める1万0500人で、前年同月比では99.6%減。香港と台湾からの旅客がそれぞれ328人、210人のみだった。

 3月下旬からの水際対策強化によって、外国人旅客の入境が原則禁止に。中国本土、香港、台湾からの旅客については、直近14日以内の滞在地、渡航歴によって分類され、入境禁止、14日間の隔離検疫、6〜8時間の医学観察などの対応となっている。ただし、中国本土からマカオへ渡航するための個人・団体ビザの発給は停止中で、香港とマカオを結ぶ公共交通機関及び台湾とマカオを結ぶ航空便も運休が続いている状況。香港〜マカオ間については、港珠澳大橋シャトルバスが5月8日から一部運行を再開したものの、厳格な入境制限は現在も維持されている。

 1〜4月累計のインバウンド旅客数は前年同時期から76.6%減の323万0211人。このうち中国本土旅客は76.5%減の230万3729人で、全体に占める割合は71.3%。

 参考までに、昨年通期のインバウンド旅客数は前年から10.1%増の3940万6181人で、3年連続で過去最多を更新。中国本土旅客が占める割合は約7割だった。

新型コロナの影響でインバウンド旅客が激減したマカオ。写真は観光名所、世界遺産・聖ポール天主堂跡=2020年4月13日本紙撮影

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