マカオ、6月のカジノ売上対前年97.0%減の約97億円…新型コロナによるインバウンド旅客減響く=1〜6月累計は77.4%減

 マカオ政府博彩監察協調局(DICJ)は7月1日、今年(2020年)6月のマカオの月次カジノ売上(Gross Gaming Revenue=GGR)について、前年同月から97.0%減、前月から59.4%減となる7.16億マカオパタカ(日本円換算:約97億円)だったとする最新統計を公表。今年に入って以降の最低値となった。

 対前年の主なマイナス要因として、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)防疫対策の一環で1月下旬から現在に至るまで入境制限を含む厳格な防疫対策が講じられており、インバウンド旅客数が激減していることが挙げられる。政府は新型コロナの外国からの流入(いわゆる第二波)に対する警戒を強め、3月25日から水際対策を強化(ボーダー閉鎖に近いレベル)しており、以降は一層インバウンド旅客減が進んでいる。

 なお、6月の1営業日あたりの平均売上は0.23億マカオパタカ(約3.1億円)。新型コロナの影響が生じて以降、2月(2月5〜19日の休業期間を除く14日間)は2.22億マカオパタカ(約30.0億円)、3月は1.70億マカオパタカ(約22.9億円)、4月は0.25億マカオパタカ(約3.4億円)、5月は0.56億マカオパタカ(約7.6億円)と低位で推移している。

 今年1〜6月累計のカジノ売上は前年同時期から77.4%減の337.20億マカオパタカ(約4550億円)で、マイナス幅は前月終了時点から3.7ポイント拡大。

 DICJはカジノの再開にあたり、運営会社に対して従業員及びゲストの健康を最大限保護することなどを求めており、ゲスト及び従業員のいずれも入場時に体温検査、マスクの着用、健康申告が義務付けられる。また、ゲーミング(カジノ)テーブル間の距離の確保、テーブルゲームでは隣席を空ける対応(例えばバカラテーブルでは1テーブルに同時に着席できるのは3〜4人)、スロットマシンについても1台または2台おきの稼動と定められ、交差感染リスク軽減が図られているほか、チップ等のゲーミング用品に対する消毒も強化実施されている。再開したといっても、あくまで限定的ものだ。

 マカオの月次カジノ売上は2014年6月から2016年7月まで26ヶ月連続で前年割れだったが、2016年8月から2018年12月まで29ヶ月連続で対前年プラスを維持。その後、2019年は1、3、4、7、8、10、11、12月がマイナス、2、5、6、9月がプラスだった。なお、2019年通期のカジノ売上は対前年3.4%減の2924.55億マカオパタカ(約3兆9468億円)。3年ぶりに前年割れとなり、2年ぶりに3000億パタカの大台も下回った。

 なお、現時点で具体的な入境制限緩和のメドは示されておらず、しばらくの間はインバウンド旅客を見込めない状態が続く見通し。

ゲスト及び従業員のマスク着用やカジノ用品の消毒強化といった防疫対策を講じた上で営業を続けているマカオのカジノ施設(資料)=2020年3月(写真:GCS)

【資料1】2020年のマカオの月次カジノ売上の推移(カッコ内は前年比)
・1月:221.26億マカオパタカ=約2986億円(11.3%減)
・2月:31.04億マカオパタカ=約419億円(87.8%減)
・3月:52.57億マカオパタカ=約709億円(79.7%減)
・4月:7.54億マカオパタカ=約102億円(96.8%減)
・5月:17.64億マカオパタカ=約238億円(93.2%減)
・6月:7.16億マカオパタカ=約97億円(97.0%減)
>1〜6月累計:337.20億パタカ=約4550億円(77.4%減)

【資料2】2013年〜2019年のマカオの年間カジノ売上の推移(カッコ内は前年比)
・2013年:3607.49億マカオパタカ=約4兆8685億円(18.6%増)
・2014年:3515.21億マカオパタカ=約4兆7439億円(2.6%減)
・2015年:2308.40億マカオパタカ=約3兆1153億円(34.3%減)
・2016年:2232.10億マカオパタカ=約3兆0123億円(3.3%減)
・2017年:2657.43億マカオパタカ=約3兆5863億円(19.1%増)
・2018年:3028.46億マカオパタカ=約4兆0871億円(14.0%増)
・2019年:2924.55億マカオパタカ=約3兆9468億円(3.4%減)

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