マカオ 20年9月貨幣・金融統計公表…マカオ居民の預金残高3ヶ月連続下落

 マカオ政府金融管理局は11月4日、今年(2020年)9月の貨幣・金融統計を公表した。内容のサマリーは下記の通り。

【マネーサプライ】
 流通貨幣が前月から0.5%、通知預金が1.1%のそれぞれ増となり、M1は1.0%上昇。準通貨負債は1.9%下落。M1及び準貨幣負債を含む広義貨幣供給量M2は1.6%減(3ヶ月連続減)、金額は6905億マカオパタカ(日本円換算:約9兆0322億円)となった。前年同月との比較では、M1が8.2%下落、M2が2.8%上昇。M2に占める通貨別の比率はマカオパタカが33.6%、香港ドルが47.6%、人民元が4.6%、米ドルが12.4%。

【預金】
 マカオ居民(マカオ居留権保有者)による預金残高は前月から1.6%下落の6719億マカオパタカ(約8兆7889億円)で3ヶ月連続のマイナスに、非居民による預金残高は2ヶ月ぶりのプラスとなる0.9%増の3223億マカオパタカ(約4兆2159億円)、公共部門の銀行システムへの預金残高は0.1%増の2631億マカオパタカ(約3兆4415億円)で2ヶ月連続のプラスとなり、これらを総合して計算した銀行システムの預金残高は0.6%減の1兆2574億マカオパタカ(約16兆4476億円)。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの占める割合はそれぞれ18.9%、47.8%、4.3%、25.9%。

【融資】
 地元民間部門への融資は前月から0.1%減の5397億マカオパタカ(約7兆0596億円)。対外民間部門への融資は4.1%減の6589億マカオパタカ(約8兆6188億円)。民間部門へ融資額は合計で2.3%減の1兆1986億マカオパタカ(約15兆6785億円)となり、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ16.7%、42.7%、9.5%、28.8%。

【預貸率/不良債権比率】
 銀行のマカオ居民に対する預貸率は今年9月末時点で前月末から0.6ポイント上昇の57.7%。非マカオ居民含む総体預貸率は1.7ポイント下落の95.3%。1ヶ月及び3ヶ月ベース計算による流動資産対負債比率はそれぞれ56.1%、55.8%水準。不良債権比率は0.05ポイント上昇の0.40%。

マカオ金融管理局ビル(資料)=2020年7月本紙撮影

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